Pヘッドの雨天対応に関する課題メモ

先に結論を書いておきますが、雨天対応を考えて色々と工作する事はお勧めしません。
「考える事・試す事が楽しい」と言う側面もあるので、考える事を無駄だとまでは言いませんが、
それを試す事により「費やす労力」が「得られる成果」に見合わないだろう、と言うのが私の考えです。

その上で、それでも試される方への一助となればと思い、私の経験に基く課題点を記録しておきます。
9th東京2日目、ひどい雨だったね…

基本素材

まずは、パネル基本素材のお話。

プラダンやコーヨーソフトボード(旧称:ライオンボード)やサンペルカ、EVAシート等々のPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)系素材で作られている場合、素材自体の耐水性が高いため、小雨程度であれば特に何の工夫も無くしのげると思います。

PS(ポリスチレン)系の素材もそれ自体は高い耐水性を持ちますが、表面に紙を貼ってあるスチレンボードの場合は表面の耐水性はあまり期待できません。
色付きのスチレンボードは基本的に「色の付いた紙を発泡スチロールの板に貼ったもの」ですから、その上に耐水のためのコーティングが必要となります。
そもそも、スチレンボード自体、商品としては「屋内用」とされている事が多いと思います。

ダンボールなどの紙系の素材で耐水性云々を考えるのは不毛です。
無論、探せば耐水性の高い紙もありますが、恐らく多くの方は、単純に「入手し易さ」から紙系の素材を選んだと思います。
耐水性能など、紙系素材の縛りの下で「機能性重視」で素材を選ぶとなると、PP/PE系素材と大差無いぐらい入手コスト(金額と手間)が掛かるのではないでしょうか。
ヘッドごとまるっとビニール袋で覆う、なんて発想もあるでしょうけど、それ、窒息しても知らんで。

さて、先程、PE/PP系素材について「小雨程度であれば特に何の工夫も無くしのげる」と書きました。
この「小雨程度」と言うのは、例えるなら、6th東京公演開演前程度の雨、大きなタオルを被っていれば平気な程度の雨です。
ですから、9th東京公演2日目の雨は当て嵌まりません。
この先は、「どうすれば9th東京公演2日目程度の雨をしのげるのか?」と言う観点でのお話になります。

接合部

パネルの素材自体は問題無いとして、続いてパネル同士の接合のお話をします。

PE/PP/PS同士を接着する接着剤の多くは、水で溶けると言う事はありません。
問題は接合したパネルとパネルの隙間でしょう。この辺りは「組立式」の弱みです。

例えば、千板Pの非組立型Pヘッドの場合、パネル同士の合わせ目が完全に処理されているので、恐らくJIS防水保護等級で言うところの保護等級5(防噴流形)~6(耐水形)の水準を満たしているのではないかと思います。*
しかし、組立式でパネル間の隙間を完全に埋めるとなると、組立・分解の手間(所要時間)が爆発的に増えてしまい、現実的ではありません。
設計を工夫し、工作精度を上げる事により、少しでも隙間を減らし、保護等級2(防滴II形)~3(防雨形)を目指す事になるでしょうか。

  • 本人に聴いたわけでは無く、当方の推測です。また、千板Pは防雨防水を意図してではなく、見栄えを美しく仕上げるために合わせ目の処理をしています。

同じ組立式の中でも、各パネルが完全分離するタイプは特に「隙間を減らす」事の難度が高いです。
私の経験上でも、過去に「PE素材の完全分離パネル+面ファスナー(マジックテープ)接合式 / ネジ止め式」等を試作しましたが、パネル同士の隙間を十分に減らす事が出来ず、断念しています。

  • 余談:
    「パネル完全分離式」は2012年後半から2013年前半に入れ込んでいましたが、接合部の構造が全体の重量増を避けられないと言う結論に至り、現在は試作していません。

側面パネルは全て接着して「分離」しない「折り畳み」式とし、(畳む都合により接着できない)上方・後方曲面パネルのみを対象に、精度を上げて隙間を減らす、あるいは、部分的にマスキングテープなどで塞ぐ、等の方法が考えられます。

…って、そんな簡単な話じゃ無いんじゃー!

ここまでの説明で、既にPE/PP系素材でPヘッドを作り慣れた方ならば、「え? それだけ? 読むまでも無かったな」と思われた事でしょう。

ですが、実は真の問題はその先にあります。ここからが本題であり、ここまでは単なる前置きです。
この先は、「雨天対応Pヘッドを作りたい」等と言う愚か極まりないお前らが、ベストプラクティス(最良の方法)を一緒に考えてくれ、と言うお話。

さて、Pヘッド本体の「防雨」化はあっさり成立しました。
では、このヘッドで雨の下に立つとどうなるか。
肩が濡れます。
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まず、ヘッドだけ「防雨」化してもダメなのは分かりますよね。
ヘッドが完全な雨具として機能しても、ヘッドで覆われていない部分は雨に晒されますから。
なので、当然ながら雨具と併用する事になります。

ではまず、傘を差しましょう。
ブラックホールPの軟質素材Pヘッドぐらい小型であればいいかも知れませんが、我々のような硬質素材系Pヘッドは、体が濡れないように傘をさすと、頭の一部が傘からはみ出る事が多いと思います。*
すると、Pヘッドのパネルを伝って水滴が首のところまで落ちてきます。で、その水滴は結局は傘の下にあるはずの体を濡らす事になる。

  • そもそもの話として、ヘッドが大き過ぎると傘が指せない事態も有り得ます。

こんな事もあろうかと!
と言うか、雨の中での列形成は「傘禁止 / 雨合羽推奨」となる事も珍しく無いので、当然ながらレインコートを持って来ています。(中野ミリオン1stの前夜にコンビニで買った、一番安いやつ)

と言うわけで、レインコートを着ました。レインコートのフードは、ヘッドが収まらないので被れません。
レインコートの襟元をなるべく上げて寄せて、首回りまでぴっちり覆えば、肩が濡れるのは防げます。
その代り、被れずに背中に垂らしていたフードに雨水がたっぷり溜っていました。
レインコートを脱ぐ時に、ザバー!って、雨水がザバー!ってww*

  • この時の筆者の気持ちを4文字以上で記せ。(配点:15)

あるべき雨天対応について考える

以上の経験を踏まえまして、まず第一に、まともに雨を防げて、フードの外せるレインコートを用意する事。
第二に、Pヘッドとレインコートの「間」に水が落ちないようにする事。

これをスタートラインとします。
我々は、ここから先の事を考えなければならない。
と言うのは、まともにレインコートを着込むと、スーツを着てきた意味が無くなるんですね。
スーツを隠さない、半透明ではなく完全に透明な素材のレインコートって、作りの悪い、安っぽい(=防雨防湿性能が低い)ものばかり。

単に雨を防げればいいって話では無いので、これは解決すべき課題です。

雨空の向こう側へ!

そこまで頑張って雨天対応を成し遂げても、他の人達はみんな傘をさして歩いているわけですから、名刺交換が面倒な事にはあまり変わりはありません。
屋根があり、施設管理者やライブ主催側スタッフに「そこにたむろすんな、散れ」と言われず、また、他人に迷惑を掛けずに滞在できる場所*が確保できるのであれば、無理をせずに屋根の下に留まるのが一番楽です。

  • 念のため釘を刺しておくが、千駄ヶ谷駅の改札前のスペースは「迷惑を掛けずに滞在できる場所」ではなかったぞ。

本音を申し上げますと、他の人が理想の雨天対応を成し遂げて雨の下に立つのであれば、俺はそんなしんどい思いはせずに屋根の下で大人しくしててもいいかなー (^-^; 、と言う思いもあります。
端的に言えば「差別化」ってやつです。
皆が雨天対応を頑張るなら俺は頑張らない、皆が雨天対応を頑張らないなら俺が頑張る、って話。

…と言った事も踏まえまして、Let’s Enjoy!!

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