劇場版「ラブライブ! The School Idol Movie」

lovelive-movie
劇場版ラブライブを見て来ましたので、簡単に感想など。

ラブライブに関しては「テレビアニメシリーズを見ていた程度」でシリーズのファンですら無いため、最近行われているファンミーティングにも申込んでませんし、この劇場版にしても前売券すら買っていなかったのですが、テレビアニメシリーズを十分に楽しんだ身で「劇場版を敢えて見ない理由」も思いつきませんし、何より、本作は先入観無しのまっさらな状態で楽しみたかったので、どうせ見るのであればネタバレに脅えなくて済むよう、公開初日には見ておきたいな、と考えた次第。

実際、今回は敢えて情報を入れないようにしていました。
公開前にWebSiteで行われていたカウントダウンも、作品紹介の類も見てません。
世の中には、宣伝がクソ押し付けがましくて興味も無いのに公開半年前から粗筋まで知らされてしまう劇場公開作品もある一方で、劇場版ラブライブはそれほど苦労も無く情報をシャットアウトできたので、きっと、事前情報を抑えた控えめな宣伝をしていたのでしょう。

殊更にストーリーに立ち入った感想を書くつもりはないですが、まだ見れていない方への配慮として、以下はread more(続きを読む)で分割しておきます。
そうそう、これから見る方に一言だけ助言するなら、テレビアニメシリーズ2期は先に見ておいた方がいいよ、と。

劇場版アイカツ!の時と同様に連れも一緒なので、新宿あたりで昼頃に見れるといいなと思っていたのですが、ネット予約を入れるのを忘れていて、気付いた時には朝一から昼過ぎまで満席完売状態になっていました。
あまり前過ぎたり端過ぎたりの席も嫌なので、まだ少し席を選ぶ余裕のあった21時20分の回で予約。
近くで夕飯を摂ってから映画館へ向かう塩梅です。久しぶりに阿杏の小籠包とか。

もにょもにょした話

映画の感想の前に、映画館の話と、観客の話をさせてください。苦言です。
嫌な話は先に片付けておきたい。

まず、映画館(新宿ピカデリー)の話。
入場の誘導および「もぎり」スタッフが頭使ってませんね。
特に、「研修」の札を付けていない普通のスタッフの動きが悪かった。とろい。
イレギュラー対応でスタッフの手が塞がったら、空いてるスタッフはすぐに対応を交代しましょう。
入場の列形成をしておらず、漠然と「もぎりが3人いるから何となく列らしきものが3列」になってるのに、もぎり1人の手が塞がって1列完全に止まるとか、まどろっこしいわ。新宿バルト9を見習え。

一方で、終演後の退場導線は適切だと思います。
通常の退場導線であるエスカレーターを使わせず、階段で1Fまで降ろし、階段を出たところでパンフを現金オンリーで売るのは、回転が早く、混雑を防ぐ意味で賢明です。
ところで、なぜここのレジも「研修」札のスタッフの方が早かったんだろう?

次に、観客の話。
いや、厄介とかは皆無でした。みんな概ね御行儀がいい。
気になったのは、上映開始後に入ってくる人達ね。まぁ、仕方ないと言えば仕方ないけど…

中高生ぐらいの子達とか、大学生あたりはね。ほとんど問題無いんです。
座ってる人達へ配慮して、視界を遮らないよう身を屈め、申し訳なさそうに入ってくる。
まともなマナー感覚のある、ちゃんとした御家庭で躾を受けている、今時の若者らしい態度です。

ところが、年が嵩むにつれて徐々におかしくなる。
30代、40代、意外にも、真っ白い豊かな髭をたくわえた年輩の方もいらっしゃいました。
全く気にせず、屈む事も無くドリンク片手にのしのしと歩き、きょろきょろと席を捜し、ウロウロする。鬱陶しい!

やはりマナー意識ってのは、年を取ると共に失われるものなのですね。
世の中、互いに気を使っているからこそ、互いの迷惑を許せるんですよ。
気を使わなくなったら許せないです。そりゃ鯖のドリップで告訴にもなるでしょう。
若い人達はダメ大人を反面教師にして、マナー意識を保ったまま年を重ねてほしいものです。
一応これでも、昔よりは社会全体のマナーは良くなって来ているはずなので、

気を取り直して、映画の感想

「集大成」感のある素晴らしい作品でした。
テレビアニメシリーズの締め括りとして申し分無かった。
綺麗な終わり方で、テレビアニメ2期終盤のエピソードを上手くキャッチしています。

作風・テイストも、テレビアニメのそれに忠実だったと言って良いのではないでしょうか。
テレビアニメの方でキャラクターデザイン&総作画監督を務めた西田亜沙子さんが劇場版には不参加との事だったので、その辺りで「変える」あるいは「変わる」部分があるのかと言う一抹の不安もありましたが、完全に杞憂でした。
何より、脚本、ストーリーと構成の持ち味がテレビアニメのまんま。キャラクターを丁寧に描いています。
突然差し込まれるミュージカルパートも、テレビアニメ「ラブライブ!」の持ち味だしね。
ミュージカルパートへの導入など、リアリティレベルが変わる際の「徐々にコミカルになる感じ」も独特です。

ちょっと余談なんだけど、

リアリティと言えば、ちゃんと見ないでどうこう言うのはやめような。
作中の実在のホテルの宿泊料などをもって「あの子たち金持ってるよね」的な事を言ってる人がいましたが、ちゃんと作中で「招待された」って言うてたよね? 「学校からも出てるんだろうけど」じゃねーよ。
もしかして、誰からどのような理由で招待されたかも覚えてなかったりします? もう一度見直した方がいいんじゃない?
世間様から「アイマスPは同じ作品を10回以上見ないと理解できない」とか言われたらカッコ悪いので、もっと真剣に見るか、さもなくば、コメントを差し控えてほしい。

そりゃまぁ、フィクションですし、エンターテイメントですから、リアリティを欠く部分なんて幾らでもあるでしょうけど、作中で説明されてる事を読者・視聴者が選択的にスルーしたら、どんなフィクションも成り立ちませんわ。
そりゃフィクション・ノンフィクションを問わず「物語を楽しむ素養に欠けている」って言うんだぜ。

話を戻して、

目から雫が零れ落ちなければノーカンと言う事でご承知置き頂きたいのですが、泣きませんでした。
でも、目頭は熱くなりました。UTX学園のVIPルームでの穂乃果とツバサの打ち合わせのシーンから、何度も。
笑えるシーンは全編に亘ってたくさん。概ね、明るくコミカルです。
そして、ダンスシーンには目を奪われました。

手描きを生かした学年ユニット単位でのミュージカルパート「Hello,星を数えて」「?←HEARTBEAT」「Future style」、
詰め込まれた映像演出に「ラブライブのPV」らしさが溢れるステージシーンPV「Angelic Angel」、
3Dモデルのメリットを生かした予想外の規模の秋葉路上ライブ「SUNNY DAY SONG」、
そして、締め括りの「μ’s」のステージ「僕たちはひとつの光」。

冒頭でお断りしている通り、私は「ラブライブ!とは何か」「μ’sとは何か」を語れるほど、この作品に通じているわけではありません。
単に、これまで楽曲PVを見たり、ライブBDを見たり、テレビアニメを見たりしてきただけの、作品のファン達が作る文化圏の外側に居る人間です。
(とは言え、ランティス木皿陽平プロデューサーの熱烈な宣伝活動の結果として、アイマスPの多くは「ラブライブ!」の一番最初のPVから、嫌と言うほど見せつけられて来たわけですが…)

ですから、テレビアニメ以前・テレビアニメ以外の「ラブライブ!」を含めた視点で語る事は出来ないのですが、本作に集められた表現手法の異なるダンスシーンの数々に、「テレビアニメ『ラブライブ!』」がこれまでに培って来た全てをぶつけやがったな、と身震いしました。

中でも、最後のダンスシーンはそこだけ抜き出しても必見とオススメしたいほど素晴らしい出来です。
アニメのダンスシーンとしては現時点の最高峰と言って良いのではないでしょうか。
率直に言って、これ以上のものは見た事が無い。
モーションが滑らかで、自然で、何と言うか…エロい。
曲が始まってしばらくして、そのクオリティに目を奪われ、言葉を失い、息を飲む。

アイマスPはアイマスの劇場版に関して(ちょっとヤバイ眼つきで)「冒頭の『眠り姫』で1800円払う価値があった」なんて言う事がありますが、この映画については(澄んだ瞳で)「最後の『僕たちはひとつの光』で1800円払う価値があった」と言って良いかも知れません。
この様な私の拙い文章ではニュアンスが伝わってないだろうと思うので補足説明しますが、「アイマスPによるアイマス劇場版評価」のように思い出補正がガンガンに乗っかった状態や、アイカツ!劇場版のようにテレビシリーズの文脈が乗っかった状態での評価では無く、その様なメタ情報(周辺情報・属性情報・文脈的意味情報)を全て排除し、この1曲分だけ抜き出したとしても、十分に高く評価されるダンスシーンではないか、と言う事です。

総括すると…

にこちゃんかわいい。

私自身は「ラブライブ!」と言う作品に対して深入りを避けていたため、この映画はかなり冷静でフラットな気持ちで楽しめたんじゃないかと思います。
アイマスの時は1カット目から駄々泣きで冷静さは微塵もありませんでしたが、今回は普段のナチュラルな「映画を楽しむ姿勢」で鑑賞できました。
冷静ついでに(敢えて)アイマスと比べるならば、全編に亘って「あ~、これ円盤化の際には修正しなきゃですね」と言うカットが全く無かった事は特筆すべきでしょう。
構図・作画とも安定しており、品質とスケジュールの管理が完全に成されていたと言う事なのだと思います。
この事は高く評価されるべきです。

言うまでも無いでしょうが、これは私の主観評価です。
修正の必要が無いクオリティでも、円盤の付加価値として修正を入れる可能性はあるでしょう。
また、今後「ディレクターズカット」の様な「編集の異なるバージョン」が登場する可能性も否定しません。
ですが、どの様な修正が行われるとしても、今作が誰に恥じる事も無い歴とした完成品に仕上がっている事は明らかです。

世の中には、映画「THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦」のように、最初から未完成アピールで公開されて、見に行こうとしていた俺の気持ちを激しく挫いてくれる作品もあるのですから、この様にケチのつけようのない過不足無く完成された作品が供給される事は、本当に素晴らしく、この時代においては得難いスペシャルではないかと思うのです。

そして何よりも、ひとつの物語を見事に終わらせた事。この事に拍手喝采を送りたい。
長く続いた物語を綺麗に終わらせるのは難しいからこそ、綺麗に終わる事のできた物語は美しいと思うのです。

このエントリーを Google ブックマーク に追加
[`evernote` not found]
LINEで送る
LinkedIn にシェア

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

機械投稿阻止のための画像認証 * Time limit is exhausted. Please reload the CAPTCHA.