蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- Re:Birth(其之壱)

発表時にはファンから「なんで今頃?」と言われたような気がしなくも無かった、スマホアプリゲーム「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- Re:Birth」のサービスが先月中頃から始まりました。
Android版が5月15日、iOS版が5月16日、DMM版が5月20日にスタートしています。

ジャンルは「フル3D戦艦シミュレーションRPG」となっていますが、深く考えずに雰囲気で付けたか、企画初期に仮で付けたジャンル名を再検討・修正し忘れたのではないかと思うので、そこは気にしなくて良いかと思います。
原作読者もアニメを見てた人も御存知でしょうが、「蒼き鋼のアルペジオ」に登場する主要な艦は「潜水艦→重巡洋艦→戦艦」ですから「戦艦シミュレーション」等と言われても「主役艦(潜水艦イ401)どこいった?」って感じですし、実際プレイしても「シミュレーションとは?」って感じですし、更には「RPGとは?」って感じでもあります。一体何を・誰をrole playingしているのだろう?

…と言うか、これは憶測なのですが、まず最初に「3Dモデルの戦艦(単一種別の艦)が3on3で半自動的に砲撃戦を行うデモ」が存在していて、そこにアニメ「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」の権利を買ってきてアニメ素材を被せた、と言う感じがします。
なので、主役艦であり潜水艦であるはずのイ401は戦闘開始時の演出で浮上し、戦闘中は潜航しません。

そんなこんなで、アルペジオのゲームとしては全く期待外れの残念クオリティなのですが、一応プレイしています。
Tridentが、と言うか、沼倉愛美が出てるからね!

蒼き鋼のアルペジオ:
月刊青年漫画雑誌「ヤングキングアワーズ」(少年画報社発行)にて2009年9月から連載されているSF海洋戦記漫画。
原作連載開始から数えて4年目、2013年10月から12月までテレビアニメが放送、更に2015年には前後編の劇場版が上映されて、アニメのストーリーは一旦完結を迎えているが、原作漫画は似て非なるストーリーで現在も連載を続けており、「ソルティ・ロード」「霧くまs THE COMIC」「クロスライン」「シーグラス」等々、スピンオフ作品も展開されている。
今年は原作連載開始から10年を迎えるため、個人的には「そろそろ再アニメ化が来るんじゃないか」等と期待していた矢先に、このアルペジオリバースと言う残念展開に至った。
蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-:
アニメ版のタイトル。サブタイトル「アルス・ノヴァ」は「新技法(Ars nova)」に由来するとの事で、1クールに収めるために大胆に再構築した本作を、原作と明確に区別する上で、妥当と言うか誠実な判断だったと思う。
原作のスケール感からするとアニメで描かれた世界はいささか小ぶりではあったが、劇場版が追加された事によりスケール感を広げつつ綺麗に完結し、これはこれで良作だった。
ハガレンの旧アニメ版が「原作とはだいぶ違うけどあれはあれで良かったよね」と言われるのと同じ。
Trident:
アニメ「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」における「蒼き鋼」(あるいは「蒼き艦隊」)を構成する「イオナ役:渕上舞」「タカオ役:沼倉愛美」「ハルナ役:山村響」の三人により結成されたユニット。
アニメのエンディング曲を手始めに、シングル/アルバム合わせて5枚をリリースし(それとは別に、他のキャラクターも参加するキャラクターソング集が2枚リリースされている)、2016年の3rdライブで解散となった。

  • 尚、原作における「蒼き鋼」(あるいは「蒼き艦隊」)はイオナ、ヒュウガ、タカオを指し、ハルナは完全に別行動である。更に言えば、タカオも別行動になって久しい。お陰でスピンアウトがたくさん出来たのだけど、
  • Trident名義で出たCDだけ見ても、Tridentの3人で13曲、それぞれのソロが9曲、デュオが12曲と、活動期間僅か4年の割には曲数が多いが、本作にアイドル要素は無く、ステージシーン等も存在しない。
  • Trident名義のCDとは別にキャラクターソング集において他のキャラクターとデュオ、トリオで歌う楽曲があり、ライブイベントも開催された。
  • Tridentのメンバーはアイマス的には「シンデレラガールズ北条加蓮役:渕上舞」「765オールスターズ我那覇響役:沼倉愛美」「シャイニーカラーズ七草はづき役:山村響」として知られているが、個人的には『声が付く前から(テレビアニメ制作発表前から)タカオ推しだったんだからね!』と主張しておきたいところである。
  • アニメの音楽も含めて、TridentはFLYING DOGレーベルの下で西辺誠氏がプロデュースしており、後に沼倉愛美もFLYING DOGレーベルでソロデビューした。

前置きはここまでとして、

ゲームとしては(ジャンル詐称も含めて)正直クソだと思いますけど、タカオが動いて喋るのは素直に嬉しいです。
特に、戦闘リザルト画面の前に入る演出は良き。

ただ、このゲームを金を払って「支えたい」と思えるかと言われると、困ってしまうかなぁ。
開発・運営者はその働きが報われなければならないので、遊び続けるのであれば然るべく課金するのが筋だと思っていますけど、正直言えば「あと何日我慢して遊び続けられるだろうか?」と言うレベル。

…一応、Google Playのアカウントに残ってたポイントで資材アイテム買いましたけどね。

ゲームの概要

資材を用いて艦を建造、強化して、クルーを乗せて、闘います。
艦隊戦はほぼ自動であり、艦のカスタマイズの幅も狭いため、戦略性は皆無です。
出撃前に各艦のパラメータをどれだけ増やせたかが全てで、十分に積み増せていれば勝ち、さもなくば負けます。
そうして艦隊戦を繰り返す事で資材を得て、艦を建造したり、強化したり、基地施設を強化したりします。

戦艦建造ガチャは「ゆるい」と言っていいのか…ちょっと悩む代物です。
5種類もの資材を投入してガチャを回すのですが、その内の2種類(スペシャル素材)は「1~99」の間で消費量を変更できて、増やせば増やすほど「SSR」を引く確率が上がります。
因みに、初期状態の「1」の状態ではSSR率6%、SR率24%、R率70%でした。最大の「99」使用時にどうなるのか興味深いですが、そこまで貯めたことが無いので分かりません。

で、我々は普段、SSR率が1%を切るようなゲームを遊んでいますから、6%と聞けば大盤振る舞いのように思えるかもしれませんが、これ、課金で(お金を払って)建造しようとすると、一番安価なルートでも「5400円で3回分」になるんです。高っ!
他のゲームは3000~4000円も払えば10連まわせるよね?

とは言え、建造に必要な5種類の資材は全てゲーム内で入手可能なものですから、延々とゲームを進めていれば、課金しなくても建造できるはずです。ですから、必要資材量とそれを入手するのに掛かる時間とのバランスの問題になるのではないかと思います。
で、今週の定期アップデートでは「建造に必要な必要資材量」が大幅に引き下げられました。
無理なバランスであると理解しておられたようで、何よりです。

建造ガチャが回し易くなって全て解決かと言うと…まだちょっと分からない部分があります。
初期状態の艦のレベル上限は(レアリティにかかわらず)Lv.10となっています。
上限に達したら、同じカードを重ねて合成する事で上限を「限界突破」する事が出来て、Lv.30になります。
また上限に達したら、今度は同じカード2枚を合成に用いて「限界突破」し、Lv.50が新たな上限となります。
更に3枚で「限界突破」してLv.70、4枚で「限界突破」してLv.90、最終的に5回「限界突破」で計15枚を消費するようです。
同じSSRカードを…全部で16枚…冗談だろ?

びっくりするのは、別のカードは「強化」(レベル上げ)にも「限界突破」(レベル上限20アップ)にも全く使えないと言う事です。
SSR16枚は気が遠くなるほど遠い道のりですが、Rなんかは簡単に5凸(5回「突破」)まで行っちゃうと思うんですよね。
そうなると、それ以降に引いた同カードは何にも使えない。売る(資材に変換する)事も出来ない。
ただ所持枠を埋めていくだけ…?

更に言えば、建造ガチャの将来性が不安です。
現在の建造リストでは、SSRが3種類、SRが7種類、Rが15種類ですが、これ実はキャラクターとしてはキャラクターとしてはメンタルモデル5人(イオナ、タカオ、キリシマ、ハルナ、コンゴウ)の外観・衣装違いでしかありません。

  • ヒュウガはあらゆる艦の「限界突破」に用いる事の出来るワイルドカードとして登場済みなのでカウントしない。

そして、テレビアニメに登場しているメンタルモデルは残り3人(マヤ、イ400、イ402)だけなのです。
劇場版まで権利を押さえてあれば更に6人ほど(ヤマト、ヒエイ、ミョウコウ、ナチ、アシガラ、ハグロ)出せますが、そもそもの話として、ガチャ回させて稼ぐ収益モデルなのだとしたら、扱えるキャラ数があまりにも少ない。

なぜ原作コミックを選択しなかったのか?
原作コミックとアニメでは登場キャラクターの数が全然違います。
それこそ、「765 ALL STARS」と「シンデレラガールズ」ぐらい違うと言っても過言ではない。
このままでは、キャラに「作中にも登場しない様々なコスプレをさせる」ぐらいしか延命手段がありません。
ソシャゲ「宇宙戦艦ヤマト2202 戦士たちの記憶-Hero’s Record-」かな? いや、あっちの方がキャラ多いわ。

そろそろサービス開始から3週間ほど経つわけですが、今週の定期メンテナンス以降、サーバのレスポンスが壊滅的に悪くなり、まともにゲームを進行させる事が出来なくなりました。ハッキリ言えばログインゲー(ログインしてゲームを開始する事の成功率が低く、「ログインと闘うゲーム」等と呼ばれる状態。)と化しています。

ゲームが進行できないとなると、最早何も評価できません。


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