Pフェイスを作ってみる

これまでPヘッドのデメリットを散々書いてしまい、皆様にPヘッドをお勧めする気がすっかり削がれている昨今です。
就きましては、本日はPヘッドよりもハードルの低い「Pフェイス」について御説明申し上げます。

前回の続きですね。
Pフェイス/Pマスクとは、「Pヘッド、作りませんか?」内「参考:2次元媒体におけるP表現のバリエーション」において紹介した「Level.2 : 人間の顔に『P』の文字が張り付いている表現」の模倣・再現です。頭部全体を覆うのではなく、顔の表面に「P」文字が張り付いているイメージとなります。
製作過程の画像付きでザックリ御紹介しようと思っていたのですが、過去に製作した際の画像が見当たらず…ちょっとリメイクしてみました。

ここでは「Pヘッド」制作時の余剰素材のプラダンを用いています。
ただし、プラダンは素材の構造上、加工中に4mm単位でまるめて考えなければなりません。
きっちり設計図を引いて、4mm以下の工作精度で作業のできる繊細な人であれば、もっと薄い素材を選んだ方が仕上がりが綺麗になると思います。
以下は「4mm単位でまるめちゃってもいいや」と考える大雑把な人向けの御案内です。

プラダン
プラスチック(より詳しくはポリプロピレン、いわゆる「PP」)を素材とした段ボールシート。
「プラスチック段ボール」の略で、ダンプラ、プラベニ(プラスチックベニヤ板の意)と呼ばれる事もある。
元々の用途は流通業界において輸送物を保護するための養生材。建築現場では輸送対象物を保護するだけでなく、資材の搬入搬出時に「既に仕上がり状態になっている壁材・床材」を傷付けないよう、壁面・床面を覆う状態に貼り付ける事もある。
ホームセンターで購入でき、養生材としては(1回使い捨てでは無いものの)消耗品であるため、そこそこ安い。

その他に必要なものとしては、

  • カッターナイフ(百円均一のもので充分だが、小さいものより大きなもののほうが扱い易い)
  • 定規(30cm以上の金尺と20cm程度のものと2本あると便利)
  • コンパス(ボールペンを付けられると好都合です)
  • 接着剤(素材に合わせて選ぶ必要があります。ここでは「ボンドGPクリヤー」を使用)
  • 養生テープ(接着時の固定とマスキングに使います。ここでは「バイオランクロス 透明」を使用)
  • カッティングマット(小さ過ぎると使い難いです。無ければダンボールでも敷きますか)

設計

まずは、設計図を描きます。
工作に不慣れであれば、設計図は実寸大がおすすめ。
自分の顔に付ける物ですからね。大きさが感覚的に分り易い方がいいです。

まず立体での大きさ、形をざっくりと考えてイメージ図を描き、そこから各部のサイズを決めて三面図を作成、更にその三面図を展開図に描き直す、と言うのが本来の流れです。
過去に作成していて大きさがイメージできるのであれば、いきなり展開図でも問題ありません。

今回は試作も含めて4つ目になるため、油断してホワイトボードにザックリと描いています。
上のヘロヘロと見苦しいのがイメージ図、前回作成物を参考にしつつ、三面図はすっ飛ばして展開図を下に。

  • コンパスが無い場合はお皿等の「半円弧を描けるガイドとなるもの」が必要になり、そのガイドのサイズに他の部位のサイズを合わせなければならなくなります。
    これは、より大きな「Pヘッド」を作る際に問題になりますので覚えておいて下さい。「Pヘッド」サイズの円弧を描けるコンパスは文房具としてはそうそうありませんから、

墨入れ

続いて、プラダンのパネルに設計図の「カットするライン」を書き写します。

  • 「墨入れ」は模型製作者にとっては塗装の事ですが、木工においては素材に「カットするライン」を引く事を指します。

プラダンはボールペンのインクが染み込まないため、指や消しゴムで擦れば消せます。
間違えて切断しない様に「折り曲げるライン」はまだ書かずにおくか、別の色のボールペンを使いましょう。

切断

パネルに描かれた図形の外側から切断していきます。
カッターナイフと30cm以上の金尺(金属の定規)を使うのがおすすめ。
カッターナイフを軽く押し当て、金尺に沿わせて「カットするライン」をなぞれば、簡単に切断できます。
一度に二層まとめて切り離そうとはせずに、幾度かカッターナイフでなぞって一層ずつ切り離しましょう。

  • 二層まとめて4mmの厚みになりますので、一度に切ろうとすると「カッターナイフの刃をパネルに対して垂直に保つ」のが困難になります。垂直を保てないと、切断線がぐにゃぐにゃと曲がってしまいます。
  • カッティングマットはあった方がいいです。作業しているテーブルに傷が付きます。テーブルを傷付けないように気を付けていると、指を切ります。百円均一のだと小さ過ぎるかも。

素材自体はカッターナイフの刃に対してとても柔らかいため、力を入れる必要はありません。ゆっくり優しく、繰り返し、線をなぞって刃を進ませる事で、すぐに刃は素材を貫通します。

内・裏側(顔に直接触れる側)を大きく切り取っています。
この様に切り取らないと、顔の凸面の最凸部に接触してP文字全体が浮き、座りが悪くなります。
また、外・表側とその側面だけの蓋の無い構造物にすると、側面板の支えが不足して壊れ易くなる他、側面板のパネル断面が顔面に刺さって痛いです。(そもそも折り畳み構造にし難いです)
pface

折り曲げ

無事に切り離したら、今度は折り曲げ部分です。
プラダンの二層の内、山折となる側の一層だけを切っていきます。二層とも切って貫通させてしまわない様に注意。


切った側が外、切らなかった側が内側になる事に注意して下さい。
ここでは最初にカットした面にそのまま「一層カット」を行い、裏側にある面が外側になるように(表側の面が内側として包まれるように)折り曲げています。


接着

続いて接着です。
分解や折り畳みを考えないのであれば、そのままパーツとパーツの合わせ目に接着剤を塗って合わせてしまえばOK、接着剤が乾くまでは養生テープやマスキングテープ(糊が強過ぎず容易に剥がせるテープであればなんでもいいです)で固定しておきましょう。
分解前提で考える場合は、パーツ同士を噛み合わせて固定するための切れ込みを入れたり、面ファスナー(いわゆる「マジックテープ」※ただし、これは株式会社クラレの商標)を貼り付けるためのタブを作る必要があります。


他のパーツと組み合わせる際に、パーツ同士の位置を定めるために必要な「ガイド」を接着しました。
例えば円弧部の側面は、側面板が円弧の内側に落ちてしまわぬよう、底板と天板に半円のガイドを貼っています。

組み立て

加工は以上。
では、組み立ててみましょう。

完成です。ほら、簡単でしょう?

作ってみて分った事ですが、厚みがある分だけ「それがP文字である事が認識され難くなる角度」が増えます。うーん、大槍先生のイラストのように上手くは行かないか。洗練された二次元の壁は厚い。

以前から時々使っているの(pf3.3)が左、今回作ったの(pf4.1)が右。一回り小さく作りました。
Pヘッドでは支障がありそうな現場に持って行く「簡易版」、そして、「予備」として使っています。
これでも充分に奇妙な格好ですし、顔の一部しか隠れない分、周囲の視線が裸顔部に直接刺さって結構恥ずかしいですが、
(これまでに、ベルサール秋葉原、アニメイト秋葉原、グッ鉄カフェ、ライブ物販列などで使用しました)

従来のもの(pf3.3)は展開サイズがB4でギリギリ通勤鞄に入るサイズでしたが、今回(pf4.1)はA4サイズなので可搬性も高いのです。
顔を露出させる前提ならもっと小さくても良いと思いますが、その場合、プラダンでは加工精度が荒過ぎるかも。

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