アニメ「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS」 第07話

どの様に着地させるか、と待ち焦がれた第7話です。
先週も胃がキュンキュンしましたが、今週もキュンキュンでした。

第7話 I wonder where I find the light I shine…

砕け散るガラスの靴。

「当然? …酷いよ、なんで? 私がリーダーだから? …もういいよ、私、アイドルやめる!」

Pのもとを走り去る未央の姿と、それに重なる「シンデレラ達」のシルエット。
曇り空、照明の落ちたプロジェクトルーム。

「未央、本気なの?」
「未央ちゃん…」

凛と卯月の座る間にぽっかりと、未央がいるべきスペースが空いている。

「未央ちゃん、来ますよね? まさか、本当に…」

そこへ、Pが入室。

「ねぇ、未央、来てないよ」
「…そのようですね」
「…それだけ?」
「…あっ、あの…私、未央ちゃんの家に行ってみようと思うんですけど」
「未央の家、教えて」
「……それは…こちらに任せてください」

焦りの見える後ろ姿。
劇伴の不安感の煽りっぷりも半端無い。

黒バックに白字でただ「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS」とだけ。
シリアス回伝統のオープニング飛ばし、更にCMも入らずAパートへ。

Aパート

トレーニングルームでダンスレッスン中のメンバー達。

「未央ちゃん、来ないね」
「ミニライブの疲れで、とか…」

凛と卯月はレッスン中。
みく、李衣菜、莉嘉、みりあ、智恵理、かな子がフロアの隅に座って休憩している。
考えていても口には出し辛い事を、この場で言葉に出来る年少組のみりあ。

「未央ちゃん、やめちゃうの?」
「「えっ?」」
「じゃあ、new generationsも解散?」
「昨日デビューしたばっかりなのに」
「……そんなの、プロ失格にゃ! みく達より先にデビューしたのに」

せやな。
アニメ以前のP達以外は結構な割合でそう言ってたよ。

ダンス中に転ぶ凛。やはり動揺から集中力を欠いている?
一方、自宅の自室で横になっている未央。手にはスマートフォン。
ロック画面に「しまむー」「しぶりん」「プロデューサー」とメッセージ履歴が並ぶ。
そこに、更に着信が。

Pの手には「本田未央」を呼び出し中のスマートフォン。
どうやら未央の住むマンションの前から電話している模様。
だが、未央は着信には出ないでベッドの下へ投げ捨てる。

と、そこへ部屋の襖を開けて、未央の弟らしき少年が顔を出す。

「姉ちゃん、プロデューサーって人が下に来てるけど」
「…帰ってもらってよ」
「自分で言ってよ」

マンションのインターホンごしに応じる未央。

「会いたくない。…家にまで来ないでよ」
「…少しで構いません。お話を」
「だから! 会いたくないってば。帰って」
「…みんな、待っています」
「……。」
「…これは、貴方一人の問題では」
「そんなの分かってるよ!」

ここの芝居、鳥肌立った。
最初に未央の声を聴いて、Pが話し始める前の一息。
未央の故意に感情を抑えた冷淡な声と、
それに対してPの側も気持ちを抑え込んだ声、
更に、焦りの滲み出た声、そして、未央の強い拒絶。

すっごく理詰めの感情芝居。たまらん。こーゆーの大好物。
俺の中で武内駿輔さんと原紗友里さんの評価が鰻上りのストップ高。

場面は変わって、日が落ちてから、346プロダクション正面入り口を出て来た凛と卯月。
卯月は道に落ちていたガラス片を踏んづけてしまう。
と、そこへPが帰って来る。

「あっ、プロデューサーさん!」
「未央は?」
「……。」
「追い返されたの?」
「あの、私、やっぱり未央ちゃんちに行ってみようと思うんです」
「住所、教えてよ」
「それは、できません」
「なんで?」
「本田さんが、今は会いたくないと言うなら、その意思を、汲みたいと思います」
「それでいいの?」
「…用事があるので」
「ちょっと!」

いいかと問われれば良くは無いんだが、凛と卯月に解決してもらうべき問題ではない。
帰路の二人。

「…このまま、あの人に任せておいていいのかな?」

徐々にPへの不信感が強まって行く凛。
凛の後ろを少し離れて卯月。

「卯月?」
「へ?」
「どうかした?」
「あっ、すみません。色々あって、疲れちゃったのかな?」

皆の心情を表す、雨の夜。
そして、翌日のプロジェクトルーム。今日も昨日と同じく雨空。

暗い部屋に、一人不安げな凛。
トレーニングルームへ向かうも、更衣室にも誰もいない。
ルキトレちゃんが一人掃除をしていて、

「あら、まだ誰も来ていませんよ」

トレーニングルームのある棟のロビーのベンチで、どこかへ電話をかけている凛。
シーンは変わって、デスクでPCに向かっているP。
仕事に手が付かないようで、ため息をついてから、リリースイベント当日に撮影した写真へ手を伸ばす。
と、そこに凛が入室してくる。

「卯月が来てないんだけど」
「先程、連絡がありました。体調不良で、今日は休まれるそうです」
「未央は?」
「…まだ、連絡は」

最初は凛の方を向いていたPも、未央の話になると徐々に俯きはじめる。

「…私達、どうなるの? …このまま未央が、来なかったら」
「……こちらで調整を」
「調整? 何それ?」
「…その…皆さんは、各々出来る事をおこなってください」

もう完全に下向いてる。
目線はデスクの上のモニターと、手元のキーボードの間ぐらいだろうか?

「……出来ない! この状況は何なの? あんたはどうするつもり? 納得のいく答えを聞かせて!」
「…見解の相違が…あった事は認めます」

気圧されて顔を上げ、凛の方を見たPだったが、すぐに酷く気弱な表情で視線を彷徨わせる。
すごく分かり易い「逃げ腰」の表現。

「だったら尚更だよ! なんで未央を連れ戻しに行かないの?」
「まだ…本人が本調子では無いようなので…」

さっきの「対未央戦」はどちらかと言うと顔の表情以外で感情が表現されていたのに対して、ここではストレートに表情で表現される。
不安げなP、追及されて逃げ出したい気持ちのP、そして、逃がすまいと食らいついていく凛。
音監のディレクションや声優の技量に頼るのではなく、原画も作画も作品に食らいついている。
こーゆー「皆が本気」の密度の高い仕上がりが見られる作品は、年間でも数えるほどしかない。

「逃げないでよ!」

あからさまに怯えるP、劇伴は「Nation Blue」のバイオリン&ピアノアレンジへ。

「あんた言ったよね。ここに来れば、今までと違う世界があるって。初めてステージに立った時、完成した曲を聴いた時、私、見つかるような気がした。夢中になれる何かってやつ。でも今は、見つかる気がしない」

凛の声が今まで無かった低さだ。ここまで凛のキャラクターとして許容されるのか。
ここまで低いと、ほとんど福原綾香さんの地声に思える。悪い意味ではなく、

「教えてよ。見解の相違って何? なんで未央を連れ戻さないの? …あんたは、何を考えてるの?」
「…申し訳ありません」

うわー、武内Pは武内Pでこの声を出しちゃうのか。アニメでこれ出るんだ。出すんだ。
追い詰められて、口の中がからからになって、舌が喉に貼りついてるんじゃないかってぐらいの時の、絞り出すような擦れ声。覚えがあり過ぎて口の中が苦くなる。こんな生々しい芝居は実写作品でもそうそうやらないよ。
二人の表情芝居も相まって、ずんと揺さぶられるシーンになっている。ここは先週の終盤以上に胃がキュンキュンする。
これ、まさか17歳が一発で出した声じゃないよね? どんなディレクションだったのか聞いてみたいなぁ。

「……信じてもいいと思ったのに」

動揺の表情。
再び、凛と重なってPの元を去る「シンデレラ達」のシルエット。
一人立ち尽くすP。やっぱり、過去に担当アイドルに逃げられてるんですね。

凛は事務所に出て来た智恵理、かな子とすれ違う。

「凛ちゃん?」

そして、更衣室。

「帰ったって、どーゆー事にゃ?!」

智恵理とかな子から話を聞いたみくにゃん。
他にも、莉嘉、みりあ、李衣菜、きらりが居合わせて関心を寄せている。
遠近法も相まって、きらりがめちゃくちゃデカい。

「声かける間もなくて…」
「卯月ちゃんも、お休みらしいにぃ」
「これはいよいよ、本当に解散って事もあるかも…」

莉嘉とみりあから報告を受けた美嘉。

「あの時…私がステージに誘ったから…」
「どうしよう、おねぇちゃん」
「あんた達のプロデューサーは、なんて?」
「…なんにも」
「あの人、何考えてるか分かんないんだもん」

せやな。
部長に報告しているらしきちひろさんの姿。
そして、凛は帰宅。

「あら? 早いのねぇ」

凛ママの声は聞いた事あるぞ。分かる気がするぞ…これは…(大地葉さんでした)

自分の部屋で、ベッドに転がる凛。
頭の側を見上げると、ベッドの横の机に置かれた「new generations」と「LOVE LAIKA」のCD、そして、アネモネが一輪。
第一話の構図で対比的に描いている。

「Nation Blue」アレンジの劇伴がピアノの余韻で終わり、外の雨音だけが残る。
シーンに劇伴の尺を合わせるのは、制作の流れとしてはそれほど珍しくも無いかもしれないが、実際の成果物、出来上がったアニメにおいて、これが綺麗に嵌っているものは意外と珍しい。
ある作品を持ち上げるために他作品を下げるのは品が無いとは思うが、つい先日、某音楽誌において、曲とシーンがイマイチ噛み合ってないテレビアニメの劇伴担当の作曲家が、アニメ制作上の注文に対して劇伴担当としてどの様に応えているか、を熱く語っていて、「やる」のと「出来る」のの間には高い壁があるのだなぁと驚かされた。

「以上が、次回のイベントの概要です」

Pの部屋で、「LOVE LAIKA」の二人、美波とアナスタシアに説明しているちひろさん。

「もし、分からない事があれば、質問してください」
「「はい」」

Pの言葉が「P自身が分からない事の答えを求めているかのように」、真逆に聞こえる構図は脚本の妙。
だが、美波とアナスタシアもそんなものは求められても出せない。

「失礼します」
「あのっ ……先日のステージ、どう、感じられましたか?」

これはPの精一杯の「すがり」だろう。
この様な「縋り」を重ね、皆からヒントを集めないと乗り越えられない。
たぶん、凛に逃げられる前の時点ではまだ、自分だけで解決できると思っていて、縋れなかったのだと思う。

顔を見合わせてから、話し始める二人。

「ステージの間は、頭が真っ白で、歌うだけで精一杯でした」
「でも、歌い終わった時、拍手、もらいました」
「ここが、私達の第一歩なんだって思ったら、嬉しくて…でも、今はこんな状況で…」
「どうしていいのか、分かりません」

場面は変わって卯月の家。

「熱下がって良かったわ。今日はゆっくりしてなさいね」

卯月ママは誰かの兼ね役なんだけど、まだ誰か分からぬ。

「凛ちゃん、心配かけちゃったかな?」

冷えピタをおでこに貼ってベッドに横になっている卯月。
手にしたスマートフォンで、凛からの着信履歴を見ている。

「未央ちゃん、今日は来ますよね。きっと」

と、そこに部屋のドアをノックする音が。

「なぁに? ママ」
「…具合は、如何ですか?」
「……えっ? ええ~?!」
「突然、申し訳ありません。お見舞いの品だけ、おいていくつもりでしたが、…その…お母様が、どうしてもと」

本人に知らせずに部屋まで上げようとするとは…、卯月ママ侮れぬ。

「えっ…ええっと(汗)」
「置いて帰りますので、どうぞ、お大事に」
「ぷ、プロデューサーさん! あの…下で待っていてください。すぐ、行きますから」

ぼっさぼさの髪で慌ててる卯月かわいい。

Bパート

雨は降り続ける。
自宅の花屋で店番してる凛は憂鬱そうに頬杖。

戻って、卯月の家。

「すみません、こんな大事な時に、風邪なんて」

窓際の写真立てに父親の姿が見えないのはちょっと気になるかな。
あと、卯月ママかわいいな。

下のリビングに降りて来たものの、相変わらず髪はぼっさぼさに暴れてる。
冷えピタを剥がして、パジャマの上にカーディガン羽織っただけか。
髪を恥ずかしがって入るが、気が付かなかったと言うよりは、短時間では収拾がつかないレベルの癖っ毛なので諦めたのではないだろうか?
…かわいい。

「この子、ちゃんとアイドルやれてますか?」
「ええ」
「この前の舞台もそうとう不安だったみたいで、ずーっと一人で練習してたんですよ。それでね…」
「ママっ!もういいから」
「ふふっ、ごゆっくり」

お茶とお菓子を持ってきて卯月ママ退場。

「プロデューサーさんも、風邪なんですか?」
「え?」
「なんだか、元気無いような気がして」
「いえ…」

Pがふと目を上げると、テレビの横に「new generations」のCDがたくさん。
16枚買って、はじの1枚だけ開封済みなのがリアルだ。ご近所や知り合い、親戚に配るのだろうか?

「私達、この先、どんなお仕事するんでしょう?」

卯月の声は今尚明るい。未来を信じている声と表情。

「島村さんは…」
「ん?」
「今後、どうなりたいと、お考えですか?」
「え? ん~、憧れだったステージにも立てましたし、CDデビューも、ラジオ出演も出来ましたし、…あっ、次は、テレビ出演できたらいいなって」

全然ぶれずに未来への希望を語る卯月に、驚きの表情のP。

「…あの、実は、この前のミニイベントなんですけど…」

身構えてしまうP。背筋から何から、筋肉が強張ってぎゅっと収縮する姿勢の変化。

「ちょっと、心残りがあって…」

膝の上の拳を握り締める。いわゆる対ショック姿勢。

「私、せっかくのステージなのに、最後まで、笑顔でやりきる事ができなくて…」
「えっ?」

俯いていた顔を上げ、目を見開くP。

「だから、次はちゃんと最後まで、笑顔でステージに立ちたいなって。凛ちゃんと、未央ちゃんと一緒に」

ボサボサ卯月が天使だった。
どこまでもまっすぐに、自分達の未来を信じている卯月の言葉に、Pはやっと自分のやるべき事を理解する。

「明日には体調も…(くしゃみ)」
「無理はなさらず」
「はい」

卯月の家を後にしたPは、いつしか走り出していた。

「プロデューサーさん、明日からもまた、よろしくお願いします」

プロダクションに戻ったPは、机の上の写真を持って再び部屋を飛び出したところでみく達に鉢合わせる。

「プロデューサー! ちゃんと聞かせて、この部署はどうなるの?」
「未央ちゃんは? 凛ちゃんは?」
「やっぱり辞めちゃうの?」

「new generations」以外のメンバー全員集合。
リリースイベントでは微妙なビデオメッセージ寄越した杏まで揃ってるのが面白い。

「何だか大変な事になってるんだね」

杏も無関心と言うわけではないのね。

「やっと、やっと、デビューまで信じて待っていようって思えたのに、みく達、どうしたら」
「大丈夫です。new generationsは、解散しません。誰かが辞める事もありません。絶対に…彼女たちは、絶対に連れて帰ります。だから、待っていてください」

真剣な表情で話を聞いているメンバー達。そして、ドアの外では部長も。
部屋を出て部長と鉢合わせたPは、会釈をして立ち去る。
Pの後姿を見送る部長。と、そこには様子を見に来た美嘉の姿も。

部長は美嘉を連れて、メンバー達が残った部屋へ。
美嘉がいわゆる「千早アーム」と呼ばれる不安げな佇まいで部長の後ろに立っている。

「やあ、どうしたね? みんな」
「あの、私達…」
「プロデューサーを、待ってます」
「それじゃあ、その間、ちょっと話でもしていようか?」
「お話?」

雨の中を走るP、

「そう。…昔々あるところに、とても真っ直ぐな男がいてね」
「男はいつも真っ直ぐに道を示した。シンデレラ達が、正しく進めるように、真っ直ぐ、真っ直ぐ」
「でも、正しい道でも、真っ直ぐな示し方でも、時と場合によっては、息苦しく感じてしまうものだ」
「結果、何人かのシンデレラ達が、男の元を去って行った」
「それ以来、男はとても臆病になってしまった。そして男は自分を、シンデレラ達をお城へ送る、無口な車輪に変えてしまった」

駅構内は走ってはいけません。
楓さんや美嘉は、その時のユニットを知ってるんだろうか?
「夕映えプレゼント」アレンジの劇伴がなんだかホッとさせるなぁ。

「それって?」
「プロデューサー、ですか?」
「ふふっ、さぁて、その魔法が解けるかどうか、もう少し、待ってみようじゃないか」

一方の未央、まだベッドに転がってる。
手にしたスマートフォンの画面には卯月からのメッセージが並んでいる。
電池の残量表示が最低レベルだ。

「しまむー、ごめん、リーダー失格だよ…」

と、そこにPからのメッセージが届く。

本田さんへ。
もう一度だけお話させていただきたいと思い、今、お宅の下に参りました。
急で大変申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。

あっ、電池残量表示が赤くなった! これラストチャンスか。

「えっ? 今下にって…」

未央が窓から外を見ると、マンションの駐車場には傘もささずに雨に打たれているPが。
ここはちょっとだけ構図上の嘘がありますね。未央の部屋のアルミサッシのガラス戸の外にはベランダの柵が見えているので、ベッドから半身起こしただけでは柵の向こうは見下ろせないでしょう。

「なんで…あんな事、言っちゃったのに……あっ」

通報されたらしく、「住民であろう通報者のおばちゃん」を連れた「透明ビニールのレインコートを来た警官」に声を掛けられているP。作中で既に3度目かw

「うぇっ、ちょっ!!」

警官に職質食らいそうになってアイドルに助けられる事に定評のある武内P、

「すみません、私、てっきり不審者かと」

マンションの正面入り口で、立ち去る警官とおばちゃんに頭を下げているP。
その後ろに、パーカーのポケットに手を突っ込んだ未央。

「じゃあ…」
「あっ、待ってください」
「……辞めるって言ったよ」
「…っ」

言葉に詰まるP、一瞬目を伏せるも、立ち去る未央を見て…

「本田さん! もう一度、ちゃんとお話を、させてください!」

自動ドアに挟まるP、あかん、かわいいw
でも、今のドアの音は自動ドアと言うよりエレベーターのドアの開閉音だな。

「これって…」
「先日のイベントの写真です」

エレベーターの前で話す二人。
しゃがんだ未央の手には写真の束、その横に立つP。

「何これ、私、全然笑えてないし」
「先日、あれが当然の結果と言ったのは、失敗して当然、と言う意味ではありません。あれは、成功だと思っています」
「は? どこが? お客さんだって、全然…」

Pは未央の隣にしゃがみ、写真を指さす。

「その次を…」

写真をめくった未央は、何かに気付く。

「いい笑顔だと、私は思います」

Pはあの時、舞台袖側から観客の方を撮ってたね。

「確かに、身内を除けば、数は多くありません。ですが、その人達は足を止めて、貴方達の歌を聴いてくれていました」

あの時の写真のアングルではないカットもありますが、それは演出ですね。

「拍手、貰ってたのに…ダメだな。私…」
「…いえ、これは私の」
「私さ、お客さんの数ばっかり見てて…そっか、失敗じゃなかったんだ」

顔を伏せる未央。

「もう!だったら余計ダメじゃん!私の勘違いで、みんなのステージダメにしちゃって…私、逃げ出しちゃったし…リーダーなのに、全然ダメじゃん!」
「……本田さん、戻りましょう」
「…どーゆー顔で会えばいいわけ? みんなに、迷惑かけて」
「だからこそ、このままはいけないと思います。私は、このまま貴方達を、失うわけにはいきません」

未央の心情を慮っている表情からの、強い意志表明。
Pは普段表情が乏しいから、と言うのもあるだろうが、今回は表情芝居が本当に素晴らしい。

涙を拭き、顔を上げる未央。
外では雨がやみ、雲間から日差しが覗いていた。

シーンは変わって、第一話でも登場した、卯月の帰り道にある街頭看板の風景。
卯月の帰り道=凛の自宅近所と言う事でもある。
白坂小梅主演ドラマ「Zombi Girl」の広告は、大槻唯出演の「なりたい私になれる! RE:JOB」に変わりました。転職エージェント系かな? その下の876プロダクションの広告はそのまま。
765PRO ALL STARSの新アルバムの広告が出ていたエスカレーター横は「CINDERELLA GIRLS ☆ WINTER FESTIVAL」LIVEDVD & BLU-RAYの広告に。ええ、第一話アバンタイトルのあのライブです。もう円盤化か、早いな。
川島さん出演の学習塾の広告も、英会話スクール「週末英会話 A to Z」の広告に差し替わりました。川島さん続投だけど、今回は浴衣姿で。素晴らしい。

そして、第一話で卯月と凛が話した公園で一人、デビュー曲「できたてEvo!Revo!Generation!」を口ずさんでいる凛。
日が落ちて暗くなりつつある中、ベンチに座って歌う凛の足元に、凛を気遣う様子の愛犬ハナコ。
ハナコへ少し笑みを返した後、溜息をつく凛。

「しぶりん!」

そこへ駆けつける未央とP。

「未央、プロデューサー…」
「しぶりん、私………ごめん! 私、辞めるって言って、リーダーなのに、逃げ出しちゃって、迷惑かけて、ごめん! でも私、このまま終わりたくない! アイドル、一緒に続けさせてほしい」

でも、凛は未央に対してよりもむしろPに対して怒っているわけで、

「渋谷さん」

俯きがちだった目を上げる凛。

「あなたの言う通り、私は、逃げていたのかも知れません。貴方達と、正面から向き合う事から。貴方達を混乱させて、傷付けてしまいました」

その目に、正面から向き合うP。

「…嫌なんだよ。アイドルが何なのかよく分かんなくて、分かんないまま始めて、よく分かんないままここまで来て、でも、もうこのままは嫌。迷った時に、誰を信じたらいいか分かんないなんて、そーゆーのもう、嫌なんだよ!」

凛の不安が転化した憤り。年齢相応だと思う。
でも、怒りに変換されていない素直な不安の表明は初めてだ。どちらかと言うと強がる子だからね。

凛に歩み寄り、手を差し出すP。

「努力します。もう一度、皆さんに信じてもらえるように」

その手を取りかけて躊躇する凛に、未央が駆け寄り、二人の手を取る。

「しぶりん!(涙声)」
「もう一度、一緒に見つけに行きましょう。貴方が夢中になれる何かを」

頷き、ベンチから立ち上がる凛。

Ending

「明日からも、よろしくお願いします」
「「はいっ」」

今回もそのままED曲およびエンドロールを重ねるスタイル。
これ何度目だ。基本的に尺が足りて無いじゃないかw
アニマスEDに引けを取らない贅沢な事をするなぁ。
「夕映えプレゼント」イントロの入るタイミングが絶妙で泣ける。

そして翌日、晴天。
プロジェクトルームにて、他のメンバー達に詫びる未央と凛。

「「ごめんなさい!」」

マスクをした卯月が二人に抱き付く。

「凛ちゃん、未央ちゃん、よかったです~(涙声)」
「ごめんね」

卯月も不安に思ってたんだな。
でも、それを態度に出さないのが卯月のスタイル。
そして、Pはそんな卯月に救われた。

「皆さん、待っていてくださってありがとうございました。改めて、シンデレラプロジェクトを進めていきたいと思います。一緒に、一歩ずつ、階段を登って行きましょう」
「「「「はいっ」」」」

やっと、7話にしてやっとスタートラインに立ったような感覚。

「あのさ、プロデューサー。試しに、丁寧口調、やめてみない?」
「え?」
「確かに、ちょっと固過ぎるかもにゃ」
「険しき壁を越える時か」
「きらりも、それがいいと思うにぃ」
「あたしもさんせーい!」
「あたしもいいと思うよ!」
「あ、その方が私も、その…」
「お話、し易くなりそう」
「…努力しま…す、する」

お前らが敬語使えよ、と言ってはいけない。
立場の違う者が互いに遠慮なく考えをぶつけ合うための提案なんだから、

そうやってわいわいやってるプロジェクトルームのドアの外に、美嘉ねぇがポツン。
それをみつけたちひろさんが声を掛ける。

「入られては?」
「部外者だし、遠慮しとく」

楓さんと言い、美嘉と言い、この微妙な匂わせ方が憎いなぁ。

そして、再びサンシャインシティの噴水広場へ来た「new generations」の三人とP、

「次のステージ、楽しみですね」

卯月の言葉に、未央と凛は顔を見合わせて笑う。

「卯月はぶれないね」
「そーゆーとこ、ちょっとかっこいいよ」
「えっ?」

ジャンケンをする三人。

「よし、じゃあ、改めて!」

与えられたガラスの靴ではなく、自分達でもう一度、最初の一歩を。

感想

予想以上に「演技で魅せる」回でした。
声のお芝居も、構図や絵のお芝居も、骨太の演技で筋立て以上の説得力を見せてくれました。
こーゆーアニメが見られるのは本当に幸せです。

「(脚本の)高橋龍也さすがだわー」と評してしまえば簡単ですが、氏が担当する他のアニメの脚本以上に、全体のレベルを、クオリティを要求していると感じます。
生半可な演技、生半可なコンテや演出では、この脚本は生きないでしょう。
その辺りは、他のスタッフ達に対する信頼なんでしょうかね。
6話と7話で脚本担当を分けているのにも驚きます。6話は土屋理敬氏なんですね。アニマスの時以上に強く綿密に束ねられた脚本陣が出来上がってるなぁ、と。

正直、あまり語る事無いね。
密度が濃かったから、作中でほとんど説明され尽くしてる気がする。
残ってるのは、故意に「ご想像にお任せします」的な描写がされてるところだけだもんね。
未央も凛も卯月も、とても濃厚に描写されて、とても印象深く刻まれました。
最後には卯月も凛もPも「未央を一人にしない」想いで動けたのが熱かったと思います。

で、次回は特別篇だそうです。
おいそこ、「SHIROBAKO」第3話「総集編はもういやだ」のキャプチャを貼るんじゃない!
武内P地上波初登場とは楽しみですね。

アニメ「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS」 第06話

早くも6話です。
今期は第6話・第7話辺りで力尽きた感のあるアニメがチラホラ。
視聴者のクオリティに対する目が厳しくなり、一昔前より多くのリソースが必要になっているのに、無暗にアニメ化の数を増やすから、リソース不足で無理が出てくるんじゃないでしょうかね? 角川さん

現代日本設定のアニメでやたらと実在の背景を使うのは、作画工数を抑えるため、ですよね。
架空の街並みをゼロから考えるより、実在の街並みを撮影して下書きに使う方が、全体の工数は抑えられ、構図としての破綻も起きない。
動かすところと動かさないところ、寄せて描き込むところと引いて線を間引くところ、上手くバランスを取って、スケジュールが破綻しないよう、クオリティが落ち過ぎないように乗り切ってほしいものです。

第6話 Finally, our day has come!

先週ユニット名が決まった「new generations」、待望のデビューCDのレコーディングの様子から。
如何にも、な感じの曲だなぁw

プロデューサーの手にある真っ白なディスクのケースには、手描きで「できたてEvo!Revo!Generation!」と書かれた付箋紙が貼り付けられている。
曲名は決まったようです。(うむ、ちょっとダサいw)

それ言うたら「new generations」も十分にダサいだろ、と突っ込まれそうですが、アイマスでユニット名がダサいのはある意味伝統なので、そこはそれ。

Opening

来週遂にOP曲発売ですよ!発売!

Aパート

346プロダクションの応接室で取材を受けている「new generations」の三人。
インタヴュアーはまさかの善澤記者、そう、アニマス(TVアニメ「アイドルマスター」)世界における高木社長と黒井社長の古くからの友人でもある芸能記者さんですね。
TVアニメの最終回では876プロの3人を取材する様子が描かれ、その後、劇場版にも登場しました。

「じゃあ、お一人ずつ、CDデビューに向けてのコメントをいただけますか」
「はっ、はい!島村卯月です。…あの、とにかく、頑張ります!」
「渋谷凛です。…ん…まだ、実感ないけど、頑張ります」
「リーダーの本田未央です。みんなに、私達のCD、聞いてほしいです! ライブとかいっぱいやりたいし、ファンイベントかも、あと、テレビの歌番組とか…あっ、バラエティーとかも楽しそうだし、あと、ドラマも…それから…」

実質的に何も言えてないに等しい卯月や凛とは対照的に、未央はちょっと夢見がちな気はするけどかなり具体的。
それに、すごく前のめりで、アニマス最終回で善澤記者の取材を受けていた日高愛を思い起こさせます。
ってか、お前がリーダーか。うん、適任のような気はしなくもないけれども…

「はー、緊張した…」
「あーゆー時って、どんな事喋ったらいいのかな?」
「私は、もっといっぱい喋りたかったなぁ…」
「いや、十分喋ってたと思うけど」
「頼もしかったです。流石リーダーですね!」
「ホント? 私がリーダーだし、頑張って喋らなきゃって思って、でも、なんか地味じゃない? もっとバーンって、派手に記者会見とかやると思ってた」

お前は何を言ってるんだ。
何らかの分野で実績と知名度がある人の「転向」ならばともかく、完全無名の新人がデビュー会見なんて聞いた事無いわ。

「みなみんとアーニャは何喋ってるのかなぁ?」

さっきの部屋で、今度は美波とアナスタシアのユニット「LOVE LAIKA」が善澤記者の取材を受けている。

「はい、プレッシャーもなるべく楽しむようにして、ミニライブでは、皆さんの期待に応えたいと思っています」
「Наш…私達の歌、ファンの人達に、夢、たくさん、あげたいです」

それをドアの隙間から覗いている「new generations」の三人。

「おぉ、なんか、かっこいい」
「二人とも素敵ですね」
「うん」

更に…

「ふむふむ、あれが大人の魅力か」
「いいないいな!インタヴュー楽しそう!」
「後でみくもさりげなくアピールするチャンスにゃ!」

みくにゃんと愉快な仲間達(莉嘉、みりあ)、まだつるんでたのか。
みくにゃんの辞書に「さりげなく」なんてものがあるんですか?

「あーもう!うるさくて聞こえないじゃん!」

全然さりげなくなかった。
みくにゃん、崩した絵ではイチイチ猫目になるの楽しいなぁ。

「お二人とも、大人の記者さんの前なのにすごいです!」
「ふふっ、ホントは緊張して足が震えてたの。ね?」
「Да、すごく、ドキドキ」
「そんなふうに見えなかった」
「練習、少ししましたから」
「練習?」
「こんな事聞かれたら、こう答えようって。ちゃんと気持ちを伝えたかったから」

そこへ入って来る美嘉姉ぇ。

「うーす、聞いたよ、CDデビュー決まったんだってね。やったじゃん」
「えへへ」
「はい、ありがとうございます」
「しかも発売イベントまで。美波もアーニャちゃんも、良かったね」
「ありがとうございます」
「Спасибо」

美嘉ったらすっかり「みんなのお姉さん」ポジションになっちゃって…(うるうる)

「イベント、歌もやるんでしょ? ちゃんとレッスンしてる?」
「ふっふっふっ、ばっちし!」
「へー、緊張してるかと思ったら、以外と余裕なんだね」
「そ、そんなこと…」
「心配要らないって、しまむー。なんたって、美嘉姉のバックですっごいステージを体験しちゃったもんね」
「レッスンはしっかりやってると思うけど」
「まぁ、あんた達ならやれると思うよ。本番に強いのはあたしが一番、よく知ってるし」

未央が調子に乗ってる。乗りまくってる。
これ、大丈夫なのか。それとも、大丈夫じゃないフラグなのか。

そして、ダンスレッスンに励む三人。ベテトレさんのターンに眼福。

「お疲れ様でした。汗を拭いたら、衣装室へ行ってください」

新衣装キター! これはかわいい。

「この衣装を着て…またステージに立つんだね。あの時みたいに!」
「うん」
「しかも、今度は私達三人で!」

…いやもうコレは疑う余地無くフラグだわ。
リリース記念イベントのミニライブで「あの時みたいに」はねぇよ。つらい。

Pに連れられて、「LOVE LAIKA」の二人も衣装室へ。
「new generations」の衣装とは全然違うテイストだが、こっちも素敵。
背中がガッツリ開いてるなぁ。何と言うか、清楚さと色気を併せ持つなんちゃらかんちゃら。

「わぁ、ミニライブの衣装できたんだ」
「みーんなかわいいにぃ」
「差し入れ持って見に行くね」
「私も、応援するぐらいしかできませんけど、頑張ってください!」
「まっかしといて!みんなのトップバッターとして、ガツンとかましてくるから!」
「がっ、頑張ります!」
「うん」

しまむー、いつも頑張ってるな。
夕焼けに照らされた部屋で、イベント周りの手配の電話をしているP。
電話を終えたところに部長が入って来る。

「どうかね?準備は問題なく進んでいるかな?」
「はい」
「しかし、いい会場を押さえてくれたね。新人のデビューライブとしては最高のステージだ」
「私も、そう思います」
「このプロジェクトが、君にとってもいい転機になってくれると、いいんだがな」
「…はい」

転機ですか。やっぱりこのPは過去のプロジェクトでコケてる体なんだな。
その過去話に楓さんは関係あるんだろうか? あったとしても、向こうは気にしてない風だけど、

壁に掲げられた社訓の額が映る。

「新しい」アイドルのカタチ。
我々の求める、アイドルの理想像を追及します。

見つける、育てる。
グループのノウハウを生かした、多角的なスカウト活動。
それぞれの特性を生かす、独自の育成プログラム。

心を通わせる、感動の共有。
イメージに囚われない、多方面へのプロデュース展開。
活躍の幅を広く求め、人々と感動を共有します。

そして、花開く。

これはアレか。
まだPとメンバー達との間で「心を通わせる」には至ってない事を暗示してる?

そして、夜。
未央は友人に片っ端から電話をかけて、リリースイベントに招集を掛けている模様。
そして、しぶりんにも電話を、

「もしもし?」
「やっほー、何してるかなって思って」
「今、歌詞を見返してた。…うん、ちょっと気になるところがあって」
「あー、ユニゾンのところか。あっ、待って、それなら…」

そして、卯月へ。

「確かにそこは、三人で気持ちを合わせておいた方がいいですよね」
「そうだね。明日、もう一度相談しよっか」
「はい、それじゃあまた明日」

未央、ちゃんとリーダーしてるな。…怖い。
卯月の部屋、ゲームの方だと(中の人属性の導入により)軽く「汚部屋」設定が付いちゃってますが、アニメでは然るべく配慮された模様。
足元に雑誌の束がそのまま放置されていたりするのは、軽度の「片付けができない」描写なのかな?

そして翌日、いつものようにダンスレッスンを重ね、その後は「文花放送」へ。
言うまでもなく、浜松町駅からすぐの「文化放送」の建物です。
建物の外壁、そして中にも、「高森藍子のゆるふわタイム」のポスターが。
ここはやはり初出のN高森藍子の衣装なんですね。

ラジオにゲスト出演しての告知の後、事務所に戻ってからも一人でダンス練習の卯月。
そこへ「三人で練習した方が早い」と合流する未央、凛。いい光景だね。青春だね。
…落とすなら高いところから、だよね。

先程収録したラジオ番組の放送をプロジェクトルームで聞いているデビュー未定組。
「new generations」と「LOVE LAIKA」の写真撮影の様子、
ファミレスでサインを考えている「new generations」の三人(中の人の自筆の可能性あるね)、
ボイスレッスン中の「LOVE LAIKA」の二人、イベントの準備を進めるP、
デビュー未定組のCM撮影と思しきお仕事の様子
雑誌社等へ営業回りをしていると思しきP、etc,etc…
ついにベテトレさんから合格を貰い、他のメンバー達からも拍手を貰う三人。

「よーし、明日のミニライブ、絶対成功させるぞー!」

いよいよ明日ですか。
Pは衣装の荷造りをして、自分のデスクの引き出しからライトを出してチェック。
そこへ扉をノックしてちひろさんが、スタミナドリンクを差し入れに。

厳密に言えば毎回ではないけど、おおまかに言えばほぼ毎回な気がする。

「毎晩遅くまで、大変ですね」
「いえ」
「いよいよですね。みんな頑張ってますけど、最後まで目が離せないですよね。お城へ続く階段は、まだまだ長いですから」
「……そうですね」

ちひろさんの演技、ちょっと「大人の女性」方向へ寄せて来た感じ?

Bパート

そして翌日、リリースイベント当日の池袋サンシャインシティ。
見慣れた光景なので特に気にも留めなかったんだけど…

なん…だと…?
確かに、CM明け最初のカットの右端の人物はSideMの「桜庭薫」に似ている。
衣装まで合わせてあったら間違いないんだが、これはまだ偶然の可能性を否定できないレベルか。

それはそれとして、サンシャインシティ地下1階の噴水広場にてステージの準備が進む。
衣装に着替えた上で、スタッフから段取りの説明を受けている「LOVE LAIKA」と「new generations」。
その後、舞台袖からステージ周辺を覗いている未央と、それに気付いて声を掛けるP。

「どうかしましたか?」
「こんな感じなんだ…人が溜まったら、お店とか通る人の邪魔になりそうだよね。私、結構友達に声かけちゃったけど、大丈夫かな?」
「?? 大丈夫だと思いますが…」
「えっ?ホントに? …んー…まぁ、プロデューサーがそう言うならいいんだけど…」
「……ん?」

おぅふ…。案の定と言うか何と言うか、意識ギャップが出来てる。
確かに、話題のシンガーやコンテンツ絡みのイベントではそーゆー状況になるんですが、特にこれと言う話題性もない普通の新人アイドルのデビューCDリリース記念イベントでは…。
ここで未央の勘違いに気付けなかったのは痛い。

劇伴による雰囲気の制御も上手いな。
演出の狙いが見事に功を奏し、俺も、俺がTwitterでフォローさせていただいているP達も、この辺で胃が痛くなり始めていた。

「あと少しで開演だから、早く来てよ。」

控室にて、友人に電話をかけている未央。
時計が示す時刻は16時40分、開演まであと1時間20分。

「未央ちゃん、何人呼んだんですか?」
「とりあえず、クラスの友達全員」
「すごい!」
「あー、でも、もっと早く来てって言えば良かった。立ち見だから、後ろの人見辛そうだよね」
「上の階もあるし、大丈夫じゃない?」
「でもさー、せっかく来たのに…」

…辛いよ。辛いよ。
これ案外、凛の方がこの場所(サンシャインシティ噴水広場)の事情に通じてるんじゃないのか。
ってか、三人とも「見えなくなってる」んだろうけれども、

一方、「LOVE LAIKA」の二人は緊張の面持ち。

「…もうすぐね」
「…(黙って頷く)」

と、そこにノック。

「来たよ~」
「おっすおっす!」
「みんな!」

かな子、李衣菜、智恵理、蘭子、きらりんが到着。

「えっとね。差し入れ持って来たよ。はい、マカロン。お気に入りのお店のなの」

うわっ、すごいの来た。
これってパリ発祥の老舗パティスリー「ラデュレ」のマカロンですね。
40個入りの大箱なんて見た事無いぞ。量も凄いけど、ここのマカロンって1個400円ぐらいするよ。1万6000円ぐらいになる?

「…あ、ありがとう」
「って、こんなに食べたら衣装入らなくなるって」
「えー? 美味しいから大丈夫だよ」

…ワケが分からない。何が大丈夫なんだ。

大坪由佳、天才か。

「そうだ。あのね、みくちゃんと莉嘉ちゃん、みりあちゃんはお仕事で来れないけど、ムービーメールをもらってきました」

この三人、なんとなくつるんでたわけじゃなく三人でお仕事してるのね。
菜々さんの見切れ芸に噴いた。デビュー未定組はこの貪欲さに学ぼう。
きらりんも杏からのムービーメッセージ。うん、杏はまず起きよう。
更に、

「おっ、みんな来てるね。やっほー」
「美嘉姉ぇ!」
「袖でしっかり見てるからさ。ぶちかましちゃいなよ!」

おっきなきらりんの腰の後ろから、ひょいと顔を出してる美嘉がかわいいw
ってか、引きのカットだときらりんの肘より少し上に美嘉の顔があるのに、寄ったカットだと肘より下、腰の横になってるのは、美嘉が屈み過ぎと言うか、きらりん大きくなり過ぎと言うかw
きらりんと武内Pの大きさは、ちょっとした作画ブレが意外と目立ってしまうのが怖い。

「間もなく、開演時間です。スタンバイ、お願いします」

舞台袖の暗がりに立つPと、その周囲に「LOVE LAIKA」と「new generations」の五人。

「ん(咳払い)…今日は…」

緊張した面持ちの五人。その視線を受けて頬を掻くP、

「…第一歩目です。頑張ってください」
「それだけ?」
「頑張ります!」
「はい」
「Да」

ぐぬぬ、この中で未央だけは「第一歩目」の意識じゃなくなってるんだよ。辛い。
まさか、あの見事な、キラキラした第三話が「誤った成功体験」になってしまっているとは、怖い脚本だなぁ。

昨夜チェックしていたライトを付けて、足元を照らすP。

「行きましょう」
「「「はいっ!」」」

ライトが点き、音楽が流れ、前説の女性スタッフがステージへ。
舞台袖には先に出番が来る「LOVE LAIKA」の二人。

「美波、рукопожатие…握手しましょう」
「…ええ」

緊張が解けた様に表情が明るくなる美波。
手を握った二人の後ろ姿は、舞台袖の出口を覆うカーテンの隙間からの光に照らされて…
あぁ、本当にいい構図、いい絵を描くなぁ。思わず目頭が熱くなる。

その頃の「new generations」。

「大丈夫ですよね? いっぱい練習したし、きっと、上手く行きますよね」
「しまむー、大丈夫、楽しい事が待ってるって、私達知ってるじゃん。お客さんだって盛り上げてくれるし、ぜーったい上手く行く! ね? しぶりん!」
「うん。そうだね」
「ほら、だから自信持とうよ!」
「未央ちゃん…凛ちゃん…はい!」

既に十分にファンの付いているユニットですら、初ステージでは上手く盛り上げられるまでに時間がかかると言うのに、ファンが付いてない状態でそれはない。
あのステージは美嘉達のユニットが時間を掛けて育んだ、一緒に歩んできたファン達と共に作り上げた盛り上がりなのだ。

凛は相変わらず「一歩引いたポジション」を保っているのに、それでも状況を俯瞰できているわけでは無い、冷静に、客観的に見れているわけではないのだ。
養成所上がりの卯月は気付けたかもしれないんだけどな。卯月も凛も、未央の作り出す雰囲気に流されているのだろう。
と言うか、二人とも不安を解消してくれる未央の頼もしい言葉に縋り、酔(依)っている、と言えるのかも。
ブレーキとなるべき卯月と凛の個性・特性が機能不全を起こしていて、未央が悪いとも言えない。

何と言う構成だろう。
ずっと自信を持てずに不安そうだった「LOVE LAIKA」の二人にこそ力強さが感じられる一方で、ずっと自信満々の未央に対しては、今はもう不安しか感じない。
「new generations」はどんどんフラグを重ねて落ちるのを待つばかりなのに、「LOVE LAIKA」は今では眩しいぐらい輝いてる。
この構図の対称性は恐ろしい。上手いけど、上手いけど、泣きたくなるぐらい怖い。
最近の脚本家はこーゆーえぐい組み合わせを平然と書いてしまうね。

「それでは、お待たせしました。『LOVE LAIKA』の登場です。どうぞ!」
「はじめまして」
「「『LOVE LAIKA』です。」」
「聞いてください。私達のデビュー曲…」
「「Memories」」

おぉっ、これはまるで「Wink」の「淋しい熱帯魚」。
なるほど、クール系アイドルの先駆けと言える「Wink」から、儚げな少女のイメージとセクシーな大人の女性のイメージの同居するコンセプトをいただいたわけか。
確かに、アナスタシアと美波のコンビならばその方向性は硬い。上手いなぁ。

曲は「Memories」のまま、映像では「LOVE LAIKA」のステージシーンに、その後の「new generations」のステージシーンが挟み込まれるが、「new generations」の三人の表情は見えない。

なるほど、こう来たか。
ここでは「new generations」の「できたてEvo!Revo!Generation!」は流さず、「LOVE LAIKA」の「Memories」のみを描き切るわけだ。
ステージ直前の強烈な対称性の構図があればこそ、納得できる構成。絶妙なバランス感覚で組み立てられた強引な構成だ。
そして、「LOVE LAIKA」のダンスが手抜き無しで、かなり難しいと思われる作画にガチで向き合っているからこそ、「new generations」の描写が穏やかじゃない事になる。
これはちょっと、言葉を探してしまうぐらい残酷。

舞台袖で真剣な表情で見守るメンバー達、記録のためにスチル撮影していたPの表情が変わる。
「new generations」の三人を背後から映したカットで、観覧スペース側からのライトが落ちた瞬間、疎らな観覧スペースが映し出される。
そして、三人の表情が…

曲(「LOVE LAIKA」の「Memories」)が終わり、

「「ありがとうございました!」」

観覧スペースへ頭を下げる二人、観覧スペースからは拍手が。
決して多いとは言えない、しかし、少なくもない。足を止めて見てくれた笑顔の観客達がいるのだ。
安堵と喜びの表情で顔を見合わせ、観客へ手を振る美波とアナスタシア。

そして、「new generations」の曲も終わる。

「ありがとうございました」
「ありがとうございました」
「…ありがとう…ございました」

未央の表情が固まっている。
卯月が声を掛けるも反応が無く、凛が挨拶の言葉を続ける。
観客からの拍手に交じり、未央の名を呼ぶ声が。
未央が視線を彷徨わせると、吹き抜けの上の階から3mほどの横断幕を下げたクラスメイト達の姿が。
それを見た未央は、足早に舞台袖に戻ってしまう。
後を追う卯月と凛。

やっぱり残酷な脚本だ。
同じ観客で、美波とアナスタシアにとってはやりきって成功させたステージ。だが、未央にとってはそうではない。
観客がもっと少なければ、あるいは、観客の反応がもっと冷たければ、視聴者の感覚も未央に寄り添えた。
だが、今この瞬間の視聴者の感覚は、「LOVE LAIKA」の二人にそこ寄り添うだろう。
空回りしていたのは未央だけ…に、してしまった。
何と言う巧妙な構図。ここまで残酷な事されると、むしろ「美しい」とすら思える。

舞台裏では手を握り合う「LOVE LAIKA」の二人。

「Рада 私嬉しいです」
「うん、私も!」

そこへ未央が、

「あっ、未央!」
「お疲れ様!」

俯いたまま、返事もせず通り過ぎる。その後を追う卯月。
その先では美嘉が他のメンバー達と話している。

「次は他のメンバーも頑張らないとね。あっ、お疲れー。良かったよ~…って、あれ?」
「ちょっと失礼」

その後ろにいたPが、メンバー達を掻き分けて未央を追う。

「本田さん、どうしました?」
「…なんで?」
「…え?」
「お客さんめちゃくちゃ少ないじゃん!なんで?!」
「十分です」
「あれで? 前のライブと、全然違うじゃん!」
「前の?」

…やっぱり勘違いしてた。あいたたた…
卯月と凛、そして美嘉も追い付く。

「すっごいライブやるからって、友達に言ったのに…早く来ないといい場所取れないからって…私、馬鹿みたいじゃん!」
「…未央ちゃん」
「もっともっと、前のステージみたいに、盛り上がると思ったのに!」
「それって、あたしのライブに出た時の事?」

Pも、開演前にステージ周辺を覗いていた時の未央との会話を思い返し、意識ギャップがあった事に気付く。

「つまり、あの時に比べて、盛り上がりが足りないと?」
「…うっ」

目を伏せる未央。
心配そうに覗いてるメンバー達。
困った時のいつもの癖、首に右手を当てるP、

「…いいえ、今日の結果は、当然のものです」
「えっ…当然…酷いよ! なんで?! 私が…私がリーダーだったから?!」
「いえっ」
「もういいよ! …私、アイドルやめる!」

目を見開いて凍り付くP、走り去る未央、後を追う卯月。
心配そうにその後を追う凛は、Pを忌々しげに睨み付けて行く。
そして、呆然と立ち尽くすPの後ろ姿…。

後述するが、ここの会話の擦れ違いは、何ともアイマスらしいと思える。
最初に見た時は変な笑いが出てしまったし、二度目に見た時はPの心情に共感を起こして眩暈がした。

Ending

メインテーマ「Star!!」のピアノアレンジで、終演後のステージと、砕けたガラスの靴。

感想

いやはや、何とも物議を醸してくれる脚本じゃありませんか。
やられた。これは舌を巻く。

一応、ゲームのモゲマスでも初期のイベントではバッドがあったんですよ。
ただ、「通常はバッド、極めて低い確率でグッド、課金アイテムを使うとパーフェクト確定」と言う構成だったために、コンシューマゲーム以上にユーザーのストレスを招いて強い反発を買ってしまい、現在は「通常はノーマル、低い確率でグッド、課金アイテムを使うとパーフェクト確定」と言う構成に変更されました。
確率を調整すればバッド自体は残して良かったんじゃないかと思ってるんだけど、延々バッドばかり引かされる状況が、当時、イベントを続ける気が削がれるほどのストレスになっていた事は確かです。

まぁ、それはそれとして、

これな。
第六話の放送から一週間以上、様々なP達が異口同音にこんな事を言ってました。
アケマスから箱無印、SP、DSでもちょっとだけ、そして「2」でも見られたコミュの「あるある」です。
未央の「お客さんめちゃくちゃ少ないじゃん!なんで?!」に対して、「十分です」と答えたらバッドコミュニケーション…なんて、初見では思わないじゃん。
この「理不尽さ」と言うか「意地悪さ」が、最高にアイマスっぽいw
そーゆー業の深いゲームだからこそ、「ディレ1」こと石原章弘ディレクターに対して愛憎入り混じった感情が向けられてしまう、とも言える。

それにしても、今回の脚本は思い切りました。
「登場人物の心情」を、表面的な事実関係の展開よりもずっと残酷に調理したと思います。
キャラクターの置かれた客観的・物理的状況を過酷にしようとすると、物語展開や設定に多少の無理をして「不幸な事故」なんかを作ったりしなきゃならんわけですが(そして、その様な無理な展開・設定が見苦しいと批判される脚本は実際少なく無いわけですが)、「客観的・物理的には何でもない状況・出来事」を、キャラクターにとって大きなダメージになるようお膳立てする巧妙さには感服です。

これって逆に言えば、「客観的・物理的には何でもない状況・出来事」であるが故に、キャラクター同士のメンタルの問題さえ解決すれば、完全に取り返しのつく事態と言う事でもあり、それはある意味、優しさ(あるいは、甘さ)なんだよね。今はそれを優しさと認める気にはなれないけどな。

ウチの連れなんかはこれ見た後で「未央ちゃんムカつくにゃ」言うてて、完全にみくにゃんに感情移入してる。
既存のP達は、まず武内Pに感情移入した上で、Pとして未央の気持ちを察して悶え苦しんでいたりする。
結局、誰も「直接的には」未央に対して感情移入させない、未央を孤立させる作りなのも上手い。
その結果、未央が孤立した事で「未央を孤立させてしまった」とPが苦しむわけだから、「アイマスってのは『苦しんでなんぼ』なんだよ」と言うのが巧妙に表現されている。辛い。
ディレ1のサディストぶりがアニメの脚本家にまで伝染しているな!

俺らプロデューサーだから仕方がないよ。


そうそう、この放送の翌日、お土産に例のマカロンを貰いました。
何でも店には行列が出来ていたそうで、「後ろに並んでたカップルもプロデューサーさんだったよ」との事。
前述の通りかなりお高いので、日常的に口にできるようなお菓子では無いんですけど、何と言う経済効果w

それにしても、武内Pの無表情の内側がやっと露出し始めましたね。
伏線的な描写はこれまでにも多々ありましたが、それらがぶわーっと立ち上がってくる感じ。
その辺りの事は、次の第7話で語れるようになるんじゃないかと。

アニメ「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS」 第05話

3週遅れて更新中。
エピソードタイトル的には、CDデビュー決定組の奮闘を描きつつも、メインは「それ以外」の面々かと思うわけですが…

第5話 I don’t want to become a wallflower

「「「CDデビュー?」」」
「はい、お二人と三人には、ユニットとしてCDデビューしていただきます」

ぽかんとしている卯月に、はしゃいで飛びつく未央。

「おめでとうございます」
「すごーい、CDデビューだ!」
「お~」

祝福する他のメンバー達と、戸惑いを見せる美波&アナスタシア。

「どうしよう…いきなり過ぎて…」
「C…D…」

そんな中で…

「ずるいっ!あたしは?あたしもCD出したい!」
「そっ、そうにゃ!みく達はどうなるにゃ?!」
「…企画検討中です」

にべもない。

Opening

リリース待ち遠しいです。早くフルで聞きたい。

Aパート

「卯月、昨日のケーキ残ってるけど?」
「食べる~!」

と言うわけで島村家から。卯月ママ初登場!

「はい、全部食べちゃって」
「うん!」

差し出された皿の上には、1ピースの苺ショートと「CDデビューおめでとう」のプレートが。
続いて渋谷家、と言うか「Flower Shop SHIBUYA」。

「ハナコ、行ってくるね。…あのさ、もしかしたら、店あまり手伝えなくなるかも」
「ん?」
「…CDデビュー、決まった」

凛パパ初登場。
そして、未央は教室で。

「本田マジかよ?!」
「すごーい!絶対ライブ行く!」
「ありがとー。って、まだライブあるか分かんないんだけど」
「えー、あるでしょ」
「みんなで横断幕作らない?」
「いいね。でっかいの作ろう!」
「本人が作っちゃダメでしょ」
「いっけね」

お前、教室でもあのパーカー着てるのか。
そして、プロジェクトルームにはちひろさんとPと部長。

「新田さん、アナスタシアさんは兎も角、ずいぶん思い切りましたね」
「…少し早い気はしますが、本田さん達をイメージした曲を書いて頂けるのは、チャンスですし」
「あんな忙しい人に頼めるなんてラッキーだよ。確かに、あの三人は良かった」
「はい、ライブに出演した事で、多少知られましたし、タイミング的には、今かと」
「忙しくなるね。レコーディングにキャンペーンに、ライブか。会社も、期待してるよ」
「はい」

忙し過ぎて身体壊して二度目の休業に入った作曲家さんじゃないよね?

机の上には「シンデレラプロジェクト ユニット企画」と言う表題の資料。
場面は移って、トレーニングルームのある棟へ。エレベーターの中のPと三人。

「ライブ?!」
「出来るんですか?」
「はい、CD発売イベントのミニライブですが」
「すごい!ライブだ!」
「はい、楽しみですね!」
「うん」
「どんなライブになるのかなぁ」
「私、頑張ります!」

しまむーはいつも頑張ってるなぁ。
エレベーターを降りる4人…

「曲って、もう出来てるんですか?」
「いえ、これから…」
「ちょっと待つにゃー! 新入りが先にデビューなんて納得いかないにゃ!みく達と勝負にゃ!」
「「にゃ!」」

4人の前に立ち塞がったのは、前川みくと愉快な仲間達(猫耳付けた莉嘉、みりあ)。
そして、宙を舞う猫型の何か。黒ひげ危機一髪的な玩具のみくにゃんVersionか。

「…ぅぅぉ」
「…ついに勝ったにゃ!」
「やったやったぁ!」
「ぐぬぬ、なかなかやりますな」
「なんで私まで…」
「うぅ、もっと頑張ります。(›_‹)」

しまむーはいつも頑張ってるなぁ。

「プロデューサー!勝負に勝ったから、みくをデCDビューさせてほしいにゃ!」
「あたしもあたしも!」
「かわいい歌、いーっぱい歌いたい!」
「…ええと」

無茶を言うな。
と、そこにベテトレさんが、

「いた! 休憩終わったぞ」
「ひぅっ!」
「ごめんなさーい!」
「いいから来い」
「覚えてろにゃ!」
「勝ったのにぃ!」
「またねー!にゃぁ!」

みりあちゃん天使か。

「くっ、今度は勝つ!」

勝負せんでいい!
美波とアナスタシアがボイスレッスンを受けている部屋に、4人が入って来る。

「失礼します」
「はじめまして、ボイスレッスン担当のトレーナーです」
「「えっ?!」」
「まさかの三姉妹…二度ある事は三度ある」

本当は四姉妹だけどな。
ってか、ベテトレさん(次女)、ルキトレちゃん(四女)と来た三話の時点で、無印トレーナーさん(三女)は出て来ない可能性を危惧していただけに、これはただただ嬉しい。
転がりまわるぐらい嬉しい。早く!ゲームの方にも!声を!!

「じゃあとりあえず、一人ずつ歌って」
「「「はいっ」」」

トレーナーさん、アニメでもお美しい。
三人を残し、一礼して部屋を出るP、一方のみくにゃん達は…

「はぁ~、基礎練ばっかにゃ~」
「ねぇ、もっかい勝負しに行こうよ~」
「トランプしようよ!」
「これは遊びじゃないにゃ。アイドル生命を賭けた真剣勝負なの」

そこへ李衣菜、かな子、智絵里がイン。

「アイドル生命? アイドルっぽい事まだ何もしてないじゃん」
「また勝負を挑んだの?」
「みく達が勝ったにゃ!」
「…でも負けたんだ」
「だから負けてないにゃ!」

李衣菜、あまりいじめてやるなよ。

「むー!」
「け、喧嘩は…」
「みんなはCD出したくないの?!」

フラストレーションが目に見えてきました。みくにゃん以外も、

一方、美波&アナスタシアに用意してもらった楽曲を確認しているデビュー決定組5人。

「かっこいい!かっこいい!」
「はい!」
「デビュー曲、こんなにカッコイイと思わなくて、びっくりしちゃった」
「Метеор…流星、みたいな曲です」
「うん、そんな感じ」

と、そこへ扉を開いて入室してくるみくにゃん御一行。

「たのもうにゃ!」
「「にゃ!」」
「出たな、みくにゃん!返り討ちに…」
「お邪魔しまーす。休憩中?」
「どーもー」
「ろ、六人?えっ?ちょっ、こっち五人なんだけど…」

だーかーらー、勝負せんでいい!
愉快な仲間達、猫耳付けた莉嘉とみりあに、先程の李衣菜、かな子、智絵里も合流。

「安心しにゃ!美波ちゃん、アーニャちゃん、交渉に来たにゃ」

交渉に頭数は有効!w
場面は変わって、廊下を歩くプロデューサー。
トレーニングルームの扉の前で、一息ついてからドアに手を掛ける。
…この描写、めっちゃ気になるんですけど! 何の伏線だ?

ドアを開けると、

「みく達のライブにようこそにゃ! 美波にゃん!」
「えっ? えっと…さあ、好きにぷにぷにするにゃ!」
「あーにゃん!」
「肉球気持ちいい、にゃ?」

猫耳付けさせられてガチで恥ずかしがってる美波にゃんと、
同じく猫耳付けさせられて、理解してないままやらされてる感が強いあーにゃん。

「どう?どう?にゃんにゃんユニット、かわいいでしょ?」
「あざと過ぎる」
「うっ、酷いにゃ!」

李衣菜がマトモな事を言ってる!と思ったら…

「美波さんとアナスタシアとだったら、クールに決めるべき!ロックに行こうぜ!」

李衣菜のイメージ画像、ギターのネック長過ぎて(明らかにわざと)噴いた。
あと、美波の恥じらい様がエロ過ぎるw

「えー?こっちの方がよくない?」

李衣菜ユニット案イメージに続き、今度は莉嘉ユニット案イメージ。
紅葉に染まる森の中で、エロい臍出しセーラー服の三人、

「ねぇ、かっこいいシール、ウチに見に来ない?」
「かわいいシールもあるよ」
「ナンチャラ、ナンチャラ、ナンチャラ」

完全に莉嘉の趣味だ! カブトムシ出なかっただけマシか。

「ナンチャラナンチャラってなんにゃ!」
「だってロシア語わかんない」
「もはやユニットでも何でもないし」
「李衣菜ちゃんの案だって、それバンドって言うにゃ!」
「ロックを否定したな?!」
「一人でエアギターでもやってにゃ!」
「なにぃ、勝負するか」
「望むところにゃ」

みくにゃん、遂に言ってはいけない事を…w
盛り上がる二人と、困惑のP、

「どうしたんですか?」
「美波さん達のユニットに、もう一人入れるんじゃないかって、みくちゃんが…」
「え?」
「あのね。卯月ちゃん達は三人だけど、美波ちゃん達は二人でしょ? もう一人入ったら、三人でピッタリだよ!」

アナスタシアの元に駆け寄って、跳び付くみりあ(天使)。

「ねえねえ、あたしね。楽しいユニットがいいなぁ」

困ってるアナスタシア。

「新田さん、アナスタシアさんは、このまま二人ユニットで行きます。申し訳ありませんが、既に準備を始めていますので」

いや、そこで凹まれてもな。

Pから「発売イベントまでのスケジュール」の説明を受けた卯月達三人は、宿題としてユニット名を考えるよう言われる。

「うわー、めっちゃ重要じゃん!どうしよう?」
「どーゆー名前がいいとか?」
「覚えやすい名前がいいかと。三人らしい名前なら、何でも」

肝心なところで意外と雑だなw

「あのさ。どうして、私達三人なの?」
「……。」
「しぶりーん、私達とじゃ、いや?」
「そうじゃない。みく達じゃなくて、私達を選んだのは、なんで?」
「…総合的に判断して、です」
「…よく分からないんだけど」
「歌とか、ダンスとか、度胸とか?」
「タイミングや、バランスも」
「バランスって、メンバーのですか?」
「なるほどー。ボケ、ツッコミ、天然ボケ」
「私天然ですか?」
「おやおや、自覚が無いところが…」

Pがしぶりんの疑問に全く答えられていない。
「タイミングやバランス」だって、彼が上司に対し行う報告では具体的に説明されているはず。
それを全て当人達に明かすかどうかは兎も角として、最低限、当人達の納得は得るだけの意思疎通は必要なはず。
このすれ違いは後でトラブルになる伏線だろうなぁ。うずうずする。

Bパート

「お疲れ様です。順調ですか?」
「決め事は、概ね」

順調だとは言っていない。
P自身も、その辺りはある程度自覚があると言う事か?

「あの子達は?」
「えっ? …はい、頑張っています」
「プロデューサーさんにかかっていますからね」

机の上にスタミナドリンク・ハーフのボトルを置くちひろ。
この描写は意味深過ぎて噴いたわ。これ、どう考えても「半人前」って意味だよなぁ。
でなきゃわざわざハーフドリンクを小道具として画面に出す意味ないもんなぁ。
これは怖い。演出が鬼だ。Pをどうするつもりだw

場面は変わって、ホワイトボードを前にお菓子を広げて「ユニット名会議」中の三人。

「『ミルクティー』ってどうですか?」
「かわいい!」
「かわいいけど、私達のユニット名としてはちょっと…」
「分かった。『ジンジャー』を入れよう!」
「『ジンジャーミルクティー』、美味しいです!」
「未央は何か考えた?」
「んふふふふ、いやぁ、色々思いついちゃって…」

  • ジンジャーミルクティー
  • フライドチキン
  • ロイヤルブレンド
  • バターミルク
  • 神田川
  • プリティーズ
  • リトルレディ
  • スリーピーチ
  • スリーシスターズ
  • トリプルスター

なんかひどく雑なのが散見される。
アイマスはユニット名のダサさに定評があるが、その伝統を正しく受け継いでいる。
神田川が異色。トリプルスターは未央ソロ曲「ミツボシ☆☆★」由来か。

「どれが一押しなの?」
「『フライドチキン』!」
「却下」
「窮地を助けてくれたお肉様になんてことを…」

この台詞、すごくデレパ感がある。飯屋さんテイスト。
脚本秀逸だわ。

外が暗くなるまで会議は続き、ホワイトボードにはバツ印の付いたユニット名案が…

  • マカロン
  • カレーパン
  • ラザニア
  • ロイヤルミルクティー
  • ラーメン
  • チャーハン
  • クリームパン
  • イチゴパフェ
  • 水ようかん
  • かやくごはん
  • モンブラン
  • ソフトクリーム
  • もやし
  • プリンタルト
  • いちご大福
  • シューアイス
  • エスカルゴ
  • 豚汁

これはひどい。最初に未央が出した案より後は全部食べ物じゃねーか!
こーゆー時は、6か国語ぐらい乗ってるネーミング辞書を用意するといいよ。

「もう…無理…」
「何も出て来ないです」
「まだ、時間はありますから」
「よかったら、プロデューサーも考えてくれない?」
「お願いします」
「…分かりました」

場面は変わって、小日向美穂のスタジオ撮影。
…の周囲でぬいぐるみに入ってるみくにゃんと愉快な仲間達。

「ねえねえ、美波ちゃん達、今日レコーディングなんだって」
「いいなぁ。あたしも歌いたい。プロデューサーに曲欲しいって言いに行くぞー!」
「おー!」
「…行っても『検討中』って言われるのがオチにゃ」
「むー、じゃあどうするの?」

何やら思いついた風のみくにゃん。
更に場面は変わって、「交通安全週間」のイベント。
ステージには婦警さんの衣装の片桐早苗、及川雫、堀裕子…ってパッションユニット「セクシーギルティ」か!
喋ってる!動いてる!マジか!嬉しい!

…落ち着こう。
えーっと、「ゆっこ」こと超能力アイドル堀裕子は、CINDERELLA MASTER第6弾で声が付いてましたが、婦警アイドル片桐早苗(元婦警)、酪農アイドル及川雫(実家が岩手の酪農家)は予想外でした。
特に、早苗さんは過去に何度も票を投じていたので、率直に言って嬉しい。

「車に乗る時は、シートベルトを正しくつけてね。じゃないと、お姉さん達が逮捕しちゃうぞ」
「サイキック逮捕!」

ゆっこのサイキックボタン飛ばし術により、雫の胸が露わに…

「雫ちゃんのボディの方が、罪だわね」

_人人人人人人人人人人_
> セクシーギルティ <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

そのステージの下でチラシ配りをしているのは、同じく婦警さん衣装の李衣菜、智恵理、かな子、きらり、蘭子。
みんな小さな仕事を重ねている、ってところでしょうかね。
杏はプロジェクトルームで寝てるけど。

イベント組が戻ってくると、プロジェクトルームではみくにゃんと愉快な仲間達が何からお絵描き中。

「何やってんの?」
「えへへ~、CDデビューするなら、どんな感じかなぁって」
「忙しいプロデューサーの代わりに考えてるにゃ」
「へー」

みくにゃん、年少組とつるみ過ぎて若干おつむが残念な事に…

「デビュー案かぁ。私も考えようかな?」
「にょわー!きらりも考えゆー!」
「グリモワールの封印を解く時…」

色々とゲームの方のネタがw

場面は変わり、美波のレコーディングの様子など。
美波とアナスタシアのユニットはユニット名は決まった模様。
そして、更衣室で着替えているデビュー決定組の5人。

「ライブ、一緒にやるんですよね」
「うん、一緒で良かった。私達だけだったら……ねぇ?」
「…うん」
「えー?みなみん達なら心配無いでしょー。お客さんも盛り上がってくれるって」

美波達の反応の方が普通な気がする。
と言うか、未央のテンションが怖いもの知らずでちょっと怖い。
バックダンサーの時の本番直前のビビりはどこへ行ったんだ。

場面はプロジェクトルームに戻り、どの様なデビューをしたいか、と夢を語り合う未定組。

また更衣室へ。

「何か、あるの?」
「ううん、何も。…何もないから、心配なのかな?」
「それは、自信とか、そーゆー?」
「うん、私達には、プロデューサーさんが用意してくれた素敵な曲と、衣装しかないでしょ。まだステージに立ったこと一度もないし」
「美波…」
「しっかりしなきゃね。選ばれたんだから、頑張らなきゃ」

この二人、いいなぁ。
中の人達はあんななのに…(←余計な一言)

またプロジェクトルームへ。
話が盛り上がってるところに、Pが入って来る。

「あっ、プロデューサー!聞いて聞いて!みく達が考えた渾身のデビュー案にゃ!参考にするといいにゃ!」

Pを正面からまっすぐ見つめるみくにゃんと、あからさまに気圧されるP、そして…

「ありがとうございます。検討させていただきます。…が、恐らくほぼ、通らないと思ってください」

いや、そりゃそうだけど、そりゃそうだけど、即座にその場で否定してやるなよ。
子供の扱い方ってもんがあるだろ。アニマス1期の美希の時みたいなアレもアレだけど!

「ダメだったね~」
「いいと思ったんだけどなぁ」
「魂の救済を…」
「あの感じだと、しばらくデビューは無さそうだね」
「「えー?!」」
「レッスンして、お仕事ちゃんとやれば、いつかデビューできるよ。ね?」
「…みくは諦めない。こうなったら、ストライキにゃ!」
「おっ?!」

杏ww お前ここまでずっと寝てたくせにwwそこで反応するのかよw

場面は変わり、デビュー決定組。

「レッスンお互い頑張ろうね」
「おー!」
「はいっ、頑張ります!」
「みんなー、プロデューサーさん、見なかった?」

駆け込んで来たかな子。

「我々はー!…なんだっけ?」
「週休8日を要求する!」
「勝手な事言っちゃダメにゃ!」

カフェスペースの入り口にテーブルを倒してバリケードを作り、立て篭もる莉嘉、杏、みくの三人…と、安部菜々さんも巻き込まれてる。
カフェスペースの外で心配そうに様子を見ているきらりと智恵理、そこへ他のメンバーも合流。

「プロデューサーさんは?」
「どこかで、打ち合わせで…」
「お? またストライキか!」

杏は「また」である。

「敵の食糧補給を断つのは戦略の基本であります」
「食を断たれるのはショックねぇ。ふふっ」

まさか、サバゲーアイドル大和亜季まで喋るとは。
そして、楓さんの本領。

「あのぉ、困るんですけど…」
「オーダーは?」
「えっ? えーと、アイスティーひとつ」
「OK」
「あっ、助かります」
「…いいんだ」

カフェの営業は継続している模様。

「お前たちは完全に包囲されている。おとなしく投降しろー!」
「しないもーん!」
「実家のお母さんが泣いているぞー! 美嘉ねぇも泣くぞー!」
「えっ?! …じゃあ、やめる」
「にゃあ! 莉嘉ちゃん!!…くぅ、二人で頑張るにゃ」
「我々の正義のために!」
「みく達のデビューを約束して欲しいにゃ!」
「えっ? …じゃあ杏も降りるよ」
「杏ちゃんまで?!」

なんたる悲劇w
と、そこに駆け付けるP、

「みくちゃん、もうやめよう。みんな、困ってるよ」
「デビューの事、プロデューサーさんに相談してみよう」
「……したにゃ。…何度も、でもダメだった。なんで?なんでダメなの?みく達も頑張ってるのになんで?」

先々週からの伏線だもんね。

「シンデレラプロジェクトのオーディション受かって、すごく嬉しかった。レッスン頑張って、小さいお仕事も頑張ってやってたら、いつかデビューできるって信じてた。」
「でも、どんどん置いてかれて、ほっとかれて、何が違うの?もっと頑張ればいいの?もっとってどれくらい?みく全然分かんない!このままは嫌、みくもアイドルになりたい!デビューしたい!!」

みくにゃんの悲痛な叫びに黙り込む一同。

「すみません、前川さん。…前川さん、デビューについては、皆さん全員分、考えています」
「え?」
「ホント?!」
「まだ決定ではないので話せませんでしたが、新田さん達は第一弾、続いて第二弾、第三弾と、ユニットデビューして頂こうと思ってます」
「…プロデューサー……なんだ、早く言ってにゃ」
「…ホントだよ」

みくにゃんだけじゃないんだよね。
プロデューサーとの意思疎通の不足にフラストレーションが生じているのは。
そして、それは今回で解決ではないんだよね。きっと、

安堵の笑みを見せる一同の中で、ただ一人杏だけは…

「デビューが決まっているだと? …メーデー、メーデーだ!」
「杏ちゃん! てっしゅーっ!!」

例によって杏を軽々と抱え上げるきらりん。
そんな様子を、外の席で眺めている楓さんと大和亜季、安部菜々。

「若いっていいですよねー。…あっ゛、違うんです。菜々も若いんですけどね。永遠の17歳ですから!」

カフェの人に誤っているPと実行犯の面々、そして、メンバー全員でバリケードの片づけ。

「途中で抜けてゴメン」
「ううん、そもそもみくが焦っちゃったからだもん」
「みくちゃん、私も、このままは嫌だなって思ったよ」
「やり方はどうかと思うけど、まぁ、ロックって言わなくもないかな?」
「ごめんなさい」

いや、李衣菜の数十倍ロックだよ。

「そこの五人!みく達は、デビューの日まで頑張って力をつけるにゃ。だから、ファイトにゃ!」
「やったろうじゃん!」
「はいっ」
「うん」

日は変わって、卯月達のユニットにも曲が届く。
例によって楽曲タイトルは未定なれど、ユニット名として「new generations(仮)」の文字が。

「仮のユニット名です。何かしら、書いておく必要があったので」

そりゃそうだ。
もう色々進んでいるのに、いちいち「シンデレラプロジェクト第一弾ユニットの二番目」と書くわけにもいかんだろうし、

「皆さんの新しい時代が始まる、と言う様な意味です」
「へー!」
「かっこいいです!」
「うん、いいんじゃない?」
「…え?」
「ピンときた!ユニット名、それで!いいよね?」
「はい!」
「うん」
「…分かりました。ではユニット名は『new generations』と言う事で」
「「「はいっ」」」
「ありがとうございます」
「そうかー、私達の時代、始まっちゃうかー」

始まっちゃったかー。

感想

コミカルで楽しかったけど、「Pとメンバーのすれ違い」と言う伏線が強化されてる気がしてドキドキするね!

今回の「キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!!」枠は、片桐早苗、及川雫、大和亜季の三人でした。

「片桐早苗」役の「和氣あず未」さんは昨年2014年から俳協(東京俳優生活協同組合)に所属している方の様です。役歴がまっさらなのでこれがデビューって事になるのかな?

「及川雫」役の「のぐちゆり」さんは青二プロダクション所属。名前の無い役を少々と言う感じの新人さんですね。名前のある役は初めて、なのかな?

以上の二人に、「堀裕子」役の「鈴木絵理」さん(俳協所属、2013年デビュー)を合わせて、ユニット「セクシーギルティ」が完成するわけで、これはガワのキャラに引けを取らないフレッシュなユニットになるぞ!

最後に、「大和亜季」役の「村中知」さん。俳協所属で2010年デビュー。若手ではあるが、前の二人と違いド新人には非ず、お名前は見た事あります。
それにしても、急に出たなぁ。大和亜季ってかなり最近追加されたイメージがあるけど、仙台エリア追加からもうすぐ二年なのね。あっと言う間だ。

次回、エピソードタイトルを信じるならば、遂に第一弾2ユニットがデビューです。

アニメ「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS」 第04話

色々と忙しくて追いついていません。
結局、何もかもが中途半端になってしまう。
このままずるずると遅れが広がったら嫌だなぁ。
アニメ自体は地上波でリアルタイムで見てんねんで!

第4話 Everyday life, really full of joy!

第3話のライブの映像…を見ている卯月…を後ろから撮っているビデオカメラからのファーストカット。
そして、武内Pの物真似をする未央。

「『貴方達に、動画を撮って来てほしいんです』」
「『動画って、何の動画ですかー?』」
「『この、シンデレラの、PR動画です。これにより、あなた方は世界デビューを果たし…』」
「え? いや、そんな事言ってなかったじゃん」
「にひひ、いいのいいの、こーゆーのはノリだから~♪」

未央は相変わらず楽しそうだなぁ。

「と、言うわけで、第一回PR動画、事務所メンバー突撃訪問、はっじめまーす!」

第2話のあれは世界観説明みたいなもんだったから、ここで改めて自己紹介回って事ですね。
第3話で順番すっ飛ばして初ライブを持って来たのが変則的な工夫だったのでしょう。

Opening

早く「Star!!」フルバージョン欲しい。
(2月18日発売です。下記リンク先にて公式のカウントダウン動画公開中)

Aパート

346プロダクション別館外観、その30階、更にプロジェクトルームをぐるっとパンして、卯月。

「しまむー、なんかコメントあった方がよくない?」
「えーっと、それではここが、シンデレラプロジェクトの部屋です」
「部屋の中も撮る?」

と、そこにさらに入室者が、

「あっ、さっそく誰か来ました!」
「おはよ~」
「最初のアイドルはみくにゃんだ!」

みくにゃん低血圧か。テンション超低いw

「(大あくび)何撮ってるの~?」
「ふっふっふ~、油断してるね。みくにゃん」
「プロデューサーさんが言ってた、PR動画ですよ」
「うぇっ!」

素の前川みくさん超かわいい。
慌ててバッグから猫耳を取り出して装着、ポーズを決めるみくにゃん。

「にゃん!」
「猫になった!」
「いつも猫耳持ってるんですか?」
「当然! いつでもお仕事できるように、準備してるにゃ!」

尻が喋った。

「意外と真面目?」
「画面の前のそこの貴方、前川みくは、いつでもお仕事ウェルカムにゃ!猫ちゃんみたいに頑張るから、応援よろしくにゃ!」

あー、第3話の全力道化回しのせいで「不真面目イメージ」が付きかねない事へのフォローかw
いやいや、みくにゃんは大真面目ですよ。大真面目の猫キャラ作りですよ。
ってか、未央、真面目に撮ってあげなさい。

「はいっ、OK! …とりあえず、こんな感じで撮って行けばいいかな?」
「一人どのくらい必要なんでしょうか?」
「うぇっ!これだけ? これじゃあ全然みくの魅力が伝わらないよぉ! むー!(プンスカ)」
「あっ、カメラまだ回ってた」
「うぇっ!(あたふた)…みんなの前で活躍できるように、これからレッスンにゃ!」
「「「おー(感心)」」」

お前らみくにゃんで遊ぶなw

「レッスン場にやってきました!さっそく行ってみましょう!」

画面の端に映り込もうとするみくにゃん。今日も元気だ。裏主人公だな。
トレーニングルームの中には莉嘉とみりあちゃん、やっぱ年齢が近いからいつも一緒に居る感じかな?

「どう? どう? 出来てたでしょ?」
「いいじゃん! この時ちょっと上目づかいにすると、ポイント高いって感じ?」
「上目づかい…。こう?」
「他にはぁ~、こーんな感じとか!」

セクシーポーズの自主練ですかw
いや、もちろん、微塵もセクシーじゃないんだけど、

「何してるにゃー! カメラ、ストップにゃー!」
「あっ、はい!」
「莉嘉ちゃん! みりあちゃんに何てこと教えてるの!」
「えー? こーゆーの受けると思うのにぃ」
「ダメにゃダメにゃ!」

前川さんマジ常識人。
そんな前川さんをスルーして、卯月のカメラに食い付くお子様達。

「ねえねえ、PR動画って何したらいいのかな?」
「もう、知らないの? あたしがお手本見せて、あ・げ・る♪」
「それなら私もできるよ!」

それな。
まぁ、お子様にはまだ早い。脇はあかん。

「おっ、いいねいいね~」
「流石にダメでしょ」
「「なんでなんで~?」」

(脇はほら、××だからな。)

「子供には早いにゃ。そんなのより、かわいい猫のポーズ」
「えー? なんか子供っぽい。こっちの方がよくない? ライオン!がおー!」
「(ぐぬぬ)猫より強そうにゃ」

ライオンは莉嘉の最初のカードの特訓後(R+城ヶ崎莉嘉)からのお気に入りだからね。

「そのままアピールする?」
「ネコ科はみくと被るからダメにゃ!」
「えー? じゃあ、お姉ちゃんみたいなの!」

美嘉姉の「TOKIMEKIエスカレート」を真似て歌い踊る莉嘉と、それを見て「私もやりたい!」とみりあちゃん。
その様子を黙ってカメラの後ろから見ていて、「次はみくが出るもん」とむくれて呟くみくにゃん。

「あたしだって踊れるんだから、ばんばんライブ出してよね~」
「私もライブやってみたーい!」

二人してカメラアピール強い。
みりあちゃんの印象がちょっと変わりましたね。

「そんなに近いと撮れませんよ~」
「えっと、まずは莉嘉ちゃんから」

「城ケ崎莉嘉だよ~。夢はお姉ちゃんみたいになる事。あとはねぇ、シール集めが好きで、珍しい虫見つけるの得意だよ」
「はいはーい! 赤城みりあです。私はぁ、踊ったり、かわいい衣装を着たり、えっとぉ、色々な事がしたいなぁ」
「もう! だから一人ずつだってばぁ!」

みりあちゃん、年相応の元気キャラであると同時に、大人達の中でずいぶん行儀よくしてるなーって思ってたんだけど、莉嘉を相手にすると本当に年齢相応の傍若無人、わがままお子様に変貌するのね。こっちが自然な状態か。そりゃそうだよな。11歳だもんな。
「みりあちゃんは大人の前では頑張ってお行儀よく振る舞ってるよ」と言う解釈はとても納得できます。

「いやぁ、若いってすごいわ。子供パワー恐るべし」
「未央、年寄り臭いよ」

三人がトレーニングルームを出て歩いていると、杏の声が…

「た、助けて…」
「おっ、次は杏ちゃんかな?」

カメラを構えて振り返ると、そこにはゴジラタイプの怪獣(リボン付き)が。

「にょっわー!」
「なんだ、きらりんか」
「ごめんね~、これからぁ、撮影のお手伝いで、杏ちゃんを輸送中なの!」
「だから~、仕事なんかしたくないってば」
「だ~め、お仕事は、大事だにぃ!」

どーゆーお仕事だ。
巨大な着ぐるみを纏った上で、軽々と小脇に杏を抱えるきらりん。

「いろんな仕事があるんだね」
「凛ちゃんもやってみるぅ?」
「え?」
「凛ちゃんの着ぐるみ…」

大受けの未央、着ぐるみ凛ちゃんの想像図は「大怪蝶」モスラ。

「きっとかわいいにぃ!」
「はぁ、まったくよくそんなの着てられるよねぇ」
「ちょおたのすぃーよぉ! 怪獣さん、かっわいいにぃ!」
「かわいいより…印税もらえる仕事がいい!」
「えー? 一緒にハピハピお仕事しよーよぉ」

前から言われていますが、歌唱印税だけではお望みの生活は出来ないと思います。
まずはきらりんから、カメラにPR…の隙に杏が…

「じゃぁあ! きらりん、みーんなで、ハピハピしたいにぃ! だからぁ、お仕事いーっぱい、おにゃーしゃー!」

「おにゃーしゃー」頂きました!

「次、杏ちゃん! …ありゃ?ありゃりゃ?! 杏ちゃーん!」

なんかすごい走り方で逃走する杏。
自走する杏の貴重な映像が!

「仕事なんてやってられるかー!」
「待って! 杏ちゃーん! きらり、怪獣だーっしゅ! がおー!」

壁には向井拓海主演と思しき登山映画のポスターと、
日野茜、小早川紗枝が出演する3D映画「怪獣大決戦 GIRARIDON」のポスターが並ぶ。
いやいやいや、ちょっと待て、きらりんに怪獣ギラリドンのスーツアクターさせてんのかよ!

それはそれとして、杏は撮れず。
三人が建物を出て歩いていると、中庭にレジャーシートを広げてお茶をしている智恵理とかな子に遭遇。

「三村かな子です。今は、智恵理ちゃんとお茶してまーす」

智恵理ちゃん、カメラから逃げるw

「今日は、じゃーん! お菓子作りが趣味なので、クッキーを作ってきました。」
「わー、いい匂い」
「一個ちょーだい!」
「はいっ、あーん」

お茶を差し出されて撮影を忘れる未央。
そして、5人でまったりお茶会。

「みんなで食べると美味しいなー」
「お菓子作るのって、大変じゃない?」
「そんな事無いよ。好きだし、こうやってみんなと楽しくお喋りできるし」

あかん。

「…あのさ、何しに来たか忘れてない?」
「「ん?」」
「…わっ、忘れてなんかないし!」
「ごっ、ゴメンナサイ! ええと、ええと、次は、智恵理ちゃん、どうぞ」

「あっ、…あの…緒方智恵理、高校二年、です。ええと、私は…」
「メモ、用意してたんだ」
「智恵理ちゃん、目線、こっちこっち」

そうか、智恵理って高校生か。
うっかり小学生ぐらいの認識になってしまう。

それはそれとして、突然の突風に読んでいたメモを飛ばされてしまう智恵理。
トップアイドル…突風アイドル…はっ、いかんいかん。

「メモ、どこかに行っちゃった…」
「智恵理ちゃん、こんな時こそ、お菓子食べて元気だそう。ね?」
「あっ、クローバー…いい事あるかも!」
「おぉっ、智恵理ちゃんのいい笑顔、いただきました」

まぁ、智恵理はこれで十分と言うか、これが精一杯と言うか、ね。

「あっ、そう言えば、蘭子ちゃんから、預かってたんだ」
「メッセージカード?」
「何々?『黄昏に天使の声響く時、聖なる泉の前にて待つ。我の姿を収め、魂を封じ込める器を持って訪れよ。神崎蘭子』」

熊本弁か。まぁ、モゲマスPなら概ね分かるよな。

Bパート

本館、正面の古い建物の方の1Fロビーを歩いている三人。

「『天使の声響く時』ってどーゆー意味?」
「『聖なる泉』ってのが場所じゃない?」
「『器』って何のことでしょうか?」
「うーん、謎は深まるばかり…」

と、そこに新田さんとアナスタシアが。

「ん? 次のターゲット発見♪」
「未央ちゃん、蘭子ちゃんのお手紙は?」
「あとあと~」

後回しにされた。

「突撃インタヴューです!」
「ん?」
「新田美波、大学生です。どうぞよろしくお願いします」
「Меня зовут Анастаси́я 私の名前はアナスタシアです」
「むーん?」
「え? ダメなの?」
「だって、もっと『ビックリ!おろおろ~』みたいなのが良かったぁ!」
「(苦笑)」

勝手な事をw

「うーん…」
「えっと…なんか、ゴメンね」
「ん、それ、何?」
「これ? ラクロスのラケットだけど」
「ひらめいた!」

どうせろくでもない思いつきである。
と言う事で、日も傾いて来た屋外、と言うか、プロダクションの前で…

「新田っ! 美波っ! 大学生ですっ! よろしくお願いしますっ!」
「いいよいいよ! 名付けて、エアラクロス!」

ラケットを素振りしながらの謎自己紹介。

「ねぇ、これってPRなのかな?」
「もちろん! これでプロジェクト人気急上昇間違い無し!」

いい加減な事をw
アナスタシアも巻き込まれてチアガールの恰好で自己紹介。

「はーい、OK! 二人とも、ビジュアルばっちりだよ!」
「こっ、こんなに人が…」

建物の正面でやってるものだから、道行く人達の注目を集めて人だかりができてしまている。

時刻は17時、美波の協力を得て蘭子の手紙を読み解く事の出来た三人は、蘭子の待つ噴水へ。
新田さんは熊本弁分かるんやね。

「さあ、早く我が魂を封じ込めるがよい!」
「「「…はっ、はい」」」

楽しそうだね。

「黄昏の時、私は紅き瞳でこの世界を憂いてる…。時は来た。さあ、共にこの世界の終焉をはじめましょう!」
「カットカット! らんらん言葉が難しいよ。後で解説よろしくねー」

傘を忘れそうになって駆け戻る蘭子かわいい。

プロジェクトルームに戻った三人。

「ふぃー、働いた働いた。しまむー、パス! ちょっと休憩」

カメラを投げるな。
ソファーの下から、何か耳が見えてるんですが…

「えっと、後は誰を撮れば…」
「李衣菜と杏じゃない?」
「あっ、李衣菜ちゃんです」

部屋の隅で、ヘッドフォンで何やら聞いて体を揺らしてリズムを刻んでる李衣菜。
卯月達の方をチラ見してるw

「うん、でも音楽きいてるみたいだね」
「邪魔しちゃうかも知れません」
「後にする?」

李衣菜は構ってほしいんだよ。

「はー、この感じ、いいロックだったなー。やっぱロックだよなー」

後にされても困るので、「音楽鑑賞に没頭しているふり」を切り上げて卯月達から話しかけられるきっかけを作る李衣菜。

「李衣菜ちゃん! PR動画です」
「あぁ、そんなのあったね」
「李衣菜ちゃんは何をしていたんですか?」
「気付いたらロックに身を任せちゃっていたって言うか、やっぱ、ロックなアイドルのさがってやつかな?」

なんかもう既に残念な感じがすごい。短時間で李衣菜のキャラクターを説明しきった。
と、話している最中に急にドアが開いてきらりんが入って来るが、驚いて「きゃっ」と声を上げる李衣菜、マジキュート。

「杏ちゃん! もう…どこー? みりあちゃんが代わりに、撮影のお手伝い、してくれたんだよぉ」
「私は楽しかったよ!」
「まだ見つかってないのか。ってか…」
「撮影、残るは杏ちゃんだけですよね」
「早いとこ見つけないと、今日中に終わらないよ」
「よ~し、こーなったらぁ~。…さいしゅーへいきっ! スーパー・ハピハピ・キャンディ・シャワーー!」

いつも下げてるポシェットからキャンディーを出してぶちまけるきらりん。
何故そこで無駄に回すのかw

「飴だ!」
「こんなところにいた!」
「あ・ん・ず・ちゃーん…ゲット!」(>ω<)
「しっ、しまった!」

分かり易いw

「もう一度、PRお願いします」
「えー? 杏、仕事とか欲しくないし…」
「そこをなんとか」
「そんな事言われてもな~。杏、週休八日希望だし、今日はもう、閉店」
「流石にこれじゃPRにはなんないよねー」
「あんまり困らせちゃ、めっ、だよ。杏ちゃんの事、みんな見たいにぃ」
「飴、貰っちゃったしなぁ」

やっと折れた。

「せっかく撮ってもらうなら、お洒落しなきゃ。杏もアイドルの端くれ、着替えるからちょっと一人にして」

あかん、これは逃げる。

「もぅ、恥ずかしがり屋さん!」
「着替えなら、応接室でも…」
「いいからいいから」
「じゃあ、お待ちして…」
(バタン!)
「…え?」

もっと悪かった。

「かかったな! ここは杏が占拠した! もう一歩も動かないぞ!」

引き篭もりじゃなくて立て篭もりじゃーねか!

(中略)

出来上がった映像を見て少し笑う武内P(ただし、後ろ姿)
そこへ、ちひろさんが。

「プロデューサーさん、部長がお呼びです」
「…ん?」

日は変わって、プロジェクトルームに集められたメンバー一同。
一体何があるのか、とわぁわぁきゃあきゃぁ騒がしい。
(いつものように寝ている杏を除き)
と、そこへ武内P。

「PR動画の撮影、お疲れ様でした。今後……活用させていただきます」

使えるとは言っていない。

「今日は、皆さんに発表があります」

あの、どーでもいいんですけど、未央ちゃんのその服なんなの?
仮面ライダーファイズが好きなの?

「まず、新田美波さん、アナスタシアさんのお二人。それから、島村卯月さん、渋谷凛さん、本田未央さんの三人。それぞれ、このプロジェクトのユニットとして、CDデビューしていただきます」

Ending

この「夕映えプレゼント」と言う曲は、このアニメの鑑賞後の感覚にマッチしてて素晴らしいね。
最高の余韻になる。

感想

と言うわけで、ついに動き出しました。
ニュージェネレーションの3人は先週のライブでの露出により偉い人の目に留まってチャンスを得た、と言う事なのかな?
CDデビューと言う事はユニット曲。ニュージェネの三人は既存ユニット曲の可能性もあるけど、新田さんとアーニャのユニットは新曲じゃね? 楽しみです。

シリーズの中の緩急と言う意味では、少しテンションの落ちる、盛り上がりの少ない、次の展開への助走エピソードと言う事になるんでしょうけど、最初の三話ではニュージェネの三人以外ろくに自己紹介出来てないので、必要な「緩」だと思います。
また、第三話ほどではないにしても、みくにゃんの自己主張が効いてます。

で、こうして第四話で助走をつけて、気になるのが次回第五話。
第三話と並んで結構重要視される事の多いタイミングだと言うのもありますし、脚本が「アイカツ!」79話で俺の中で不動の評価を得た今をときめく若手脚本家「綾奈ゆにこ」さんが担当していると言う点、そして、エピソードタイトルが一荒れ来ることを匂わせている事から、色々と期待せざるを得ない。

アニメ「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS」 第03話

さて、三話です。
最初の山場となるのでしょうか?
先週から未央がフラグ立ててた気もしますが、

第3話 A ball is resplendent, enjoyable, and…

アヴァンタイトル、冒頭のファーストカットは「Happy Princess Live」と題した電車の吊り広告。
写っているのは城ヶ崎美嘉をセンターに、左から川島瑞樹、日野茜、小日向美穂、佐久間まゆの5人。
第一話アヴァンタイトルでも思ったけど、やっぱり不思議な組み合わせだなぁ。
今回はフルメンバーではない、そして、センターは持ち回りだったりするのかな?
あと、ライブの主催者はレコード会社じゃなくプロダクションなんですね。

卯月のハミングする「TOKIMEKIエスカレート」と共に、JR渋谷駅山手線ホームの大広告、渋谷駅前大交差点のフルーツパーラー西村の上の広告、そしてロッカールームの壁のポスター…と、その前で頭を揺らしてる卯月。
ちなみに、フルーツパーラー西村は画面では「北村」に、その左右の「ブックファースト」「もんじゃ」「三千里薬品」は「1st coffe」「お好み焼き」「二千年医院」に変えられていました。
渋谷によく行く人なら一目で「あぁ、あそこか」って分かっちゃうスポットですね。

「えへへっ、私達がステージに立てるなんて…」
「入って早々の大抜擢! 何が起こるか分からない!」

カメラ寄り過ぎて歪曲しとるw

「いやぁ、アイドルってすっごく楽しいよね」
「はいっ! 凛ちゃんはどうですか?」
「…まだ、実感わかないかな。ステージに立っている自分も、想像できないし。…アイドルの仕事って、こんな感じで決まっていくものなのかな?」

未央ちゃん、やる気満々。(フラグだ!)
そして、レッスンルームの扉を開ける三人。

「「「おはようございまー…」」」

そこに立ち塞がる前川みく。

「「「…す」」」

腕を組んで仁王立ちのみくにゃんをあおり構図で、

「遅れて来た新入りが先にステージに立つのは納得行かないにゃ! このみくとどっちが相応しいか、勝負にゃ!」

デンドンデンドンデンドンデンドン…デッデデーデデデデーデデデデー デッデデーデーデーデデデデーデー(違います)

Opening

やっぱこのオープニング泣けるわ。

Aパート

汗だくで、肩を震わせて大きく呼吸している未央、
トレーニングルームの床に倒れたみくにゃんの頭から猫耳が外れている。

「…壮絶な戦いだった」

ジェンガかよ。
周囲で呆れて見ている卯月、凛と、智恵理、かな子。

「ちょっと欲張り過ぎただけにゃ! みくは負けてない!! んに゛ゃ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛!」

流石は最初のエリア「原宿」ボスのみくにゃん、卯月達に最初に立ち塞がり、最初に負けるんですね。

「これってアイドルに関係あるのかなぁ」

無いね。

「あ、あの、私、みんながステージに出るお祝いに、お菓子焼いて来たんです」

潰れてるみくにゃんと、それで遊んでる智恵理。かわいい…

「いっぱい食べてください。まだまだありますから」

かな子が手にしてる箱意外に三箱積まれてるんだが、流石に作り過ぎだろ。

「じゃあ私も…」
「こーら、三村! お前もアイドルなんだから、体形の事も少しは気にしろ」

ベテトレさん登場。

「ところで、城ケ崎はまだか?」
「おっはよー!」
「城ヶ崎美嘉!…あっ、『さん』」
「「「おはようございます!」」」

やっと未央も「さん」付け出来るようになったか。

「くぅ~、あの城ヶ崎美嘉と、一緒にレッスンできるなんて!」

さっそく着替えてストレッチを始める城ケ崎姉、
ダンススニーカーの靴底が摩耗して割れてたりするのをさりげなく見せる構図。

「まずはお前が指導しろ。ある程度揃ったら見てやる」
「はい。あんた達、ダンスの経験は?」
「よく、学校の友達と遊んでました」
「わ、私は養成所で」
「ほとんどない、かな。今回のは、DVD見て覚えて来たけど」

身体能力は三人の中で未央が一番なんだろうけど、
たぶん凛ちゃんは記憶力が良くて呑み込みの早い天才肌じゃないかな。

「まっ、やってみないと分かんないよね。ここはババーンと、私にまっかせて♪」
「今日から、美嘉姉(みかねぇ)と呼ばせてもらいます!」

未央めっちゃ前のめりw
凛ちゃんが歌唱力の片鱗をうかがわせ、武内Pの目を惹く流れなどありつつ…

「ちょっと待つにゃー!」

みくにゃん、ルービックキューブを手に乱入。

「さっきはちょっと失敗しただけにゃ! もう一度みくと勝…」
「お前はお前で別にやる事がある!」

ベテトレさんに叱られる。
みくにゃんキャラ立ってるなぁw ベテトレ姉さんも美味しい。
それはそれとして、レッスンを疲れを隠せない三人と、それを見守る武内P。

夕方、部屋に戻って、プロジェクトのメンバーリストを見ながら思案中の武内P。

「何か、気になる事でも?」
「あっ、いえ…」
「バックダンサーの、あの子達ですか?」
「…はい、もちろん、みんな資質はあると思いますが、正直、まだ早いように思えて…」
「確かに、そうかもしれません。ですが、どちらにせよ、彼女達にとって、いい経験になるんじゃないですか?」

どちらにせよ、と言うのは、ステージ上で失敗してもそれはそれで、と言う理解でいいのかな?
日は変わって、衣裳部屋の三人。

「新しい衣装ですね。ん? これって冬のライブの!」
「ねえねえ、しまむー、これ見て!」
「あぁっ、勝手に触ったらダメですよぉ!」

なんか見た事ある衣装ばかりなんですが…。
ってか、もしかして全部ゲーム内のカードイラストで登場してる衣装なのか?w
と、そこにドアを開けて入って来た人が、

「あれ?」
「トレーナー…さん?」
「あ、妹です」

ルキトレちゃん来たー!
ベテトレさん来て、ルキトレさんが来た。
正直、ルキトレさんは来ないかもと思ってたんだがなぁ。

「本職は姉と同じトレーナーですが、まだ新人で…」

雑用に使われてる、と。

で、早速バックダンサーとしてのステージ衣装を合わせる三人。
それがなんと、あの「ゲーム内の最初のエリア『原宿』で奪い合う衣装」である「ロッキングスクール」と言うわけです。
衣装コンプ報酬のカードが纏う衣装とイコールですから、R松永涼のカードイラストの衣装でもあります。
あまり自己主張が強過ぎないクールな印象は、バックダンサー用衣装としても成立しますね。

「あっ、もう着てる!」
「それがステージ衣装? いいないいな!」
「でもぉ、お腹の辺りとか、ババーンと出しちゃった方が、セクシーじゃない?」

莉嘉とみりあちゃんが乱入。
莉嘉は故意に美嘉の語彙に寄せてるよね。

「にゃ! その衣装を賭けて勝負にゃ!」

今度はトランプを手にみくにゃん乱入。衣装の奪い合いってモゲマスか!w
懲りないなぁw だが、先手を取ったのは未央の方だった。

「じゃんけんぽん! あっち向いてホイ!」
「あっ」
「勝った!」
「「未央ちゃん強ーい!」」
「こんなのノーカンにゃ!」

相手のルールで勝負しない。これ大事。
シーンは変わって、レッスンルーム。

「よしっ、休憩。次はお前たちだぞ。おい前川、いつまでむくれてる」
「…はーい」

新田美波とアナスタシア、
前川みくと三村かな子と緒方智絵里、
島村卯月と渋谷凛と本田未央、の三組に分かれてレッスンしてる事になるのかな?

真剣にレッスンに取り組む三人、それを見守る武内P、
アナスタシアも少し心配そうにそれを見ている。

「美波、彼女達、オーバーワーク、大丈夫ですか?」
「本番近いから、みんな頑張ってるんだよ」

まぁ、根性論が幅を利かせる世界ですし。
三人それぞれに、帰ってからも自主練に励んでる様が止め絵で描かれる。

「卯月ちゃんたち、とーっても、頑張ってたよぉ。リーナちゃんも、美嘉ちゃんと一緒にステージに立ちたかったぁ?」
「…アイドルのバックダンサーなんて、全然ロックじゃないし」
「ふーん、そっかなぁ?」
「瞳に選ばれし乙女達、生命の雫を迸らせ、宴に赴くがよい。我は来るべき日に備え、今しばし漆黒の翼を休めようぞ」

こーゆー言い方もアレだけど、きらりんがちゃんと杏以外にも絡めているのを見てちょっと安心した。

Bパート

そして、ライブ当日。
会場の外には物販待機列とか、

「先輩たちから、色々学んでください。今日のすべてが、皆さんにとって、貴重な経験になります」
「「「はいっ」」」

と、そこへみく、かな子、智絵里が。

「まだ納得いかないけど、今日はみくを倒したみんなに託すにゃあ!」
「ライブ、頑張って!」
「みんなと一緒に、見てますから」

廊下にはホットミールがあったり。
まずは、バックダンサー控室に挨拶、たこ焼き食っとる。
更に、武内Pに連れられてメインの出演者の控室にも挨拶へ。
まず楽屋花か。まゆには「idolradio放送局」から、美穂には「lovemiho★Fanclub」から、川島さんには「TOKYOMXTV」から、美嘉には「エイティーン編集部」から、茜には「株式会社暁グループメディア部門」から、

「出演者の方々へ、ご挨拶を」
「こっ、こっ、今回、バックダンサーで出演させていただきます、島村卯月です」
「本田未央です。本日はよろしくお願いします」
「渋谷凛です。よろしくお願いします」

そして、出演者側。

「今日が初めてのステージなんですか? 緊張しますよね。私も今朝からずっと、緊張していて」
「はじめまして! 今日のライブ、全力で熱く燃えましょう!」
「初ステージ、うふっ、素敵ですね。分からない事があったら何でも聞いてくださいね」
「あらっ? あなた、この前会った子ね。今日はよろしくね」

ひとりひとりちゃんと名前を画面に出すのな。それにしても、まゆ無駄に怖いぞ。
美嘉も控室入り。茜との貴重な、あれ、アレなんて言うの? とにかく、貴重なシーンが、

緊張を感じ始めた未央、そしてステージリハへ。

「いつものシューズとは違う感じですね」
「慣れてないと、結構危ない…」
「通しでリハ行きます!」
「「あっ、はい!」」

リハでは何度やっても上手くいかない三人、心配そうな武内P。

「あのっ、もう一回できませんか?」
「これ以上は厳しいですね」
「どうしよう、凛ちゃん」
「分からないけど、せめてダンスだけでも合わせようか」

すっかり喋らなくなった未央、表情が明らかにヤバい。
控室に戻って昼食にするも、

「…なんだか、喉を通らないですね」
「…うん」

未央の様子がおかしい事に、凛もようやく気付いた模様。
物販で賑わうロビー、入場が始まり、シンデレラプロジェクトの他の面々も客席へ。

「あっ、ここだ!」
「えー? ここ? もっと近くが良かったぁ」
「でもぉ、ここも、とーくまで見えるよぉ。ねぇー?」

関係者席が後ろなのは仕方ねーべ。
そう言えば、7th横アリの時に関係者席とは別に、アリーナ内に散らした招待席があったっぽいのが今でも気になってる。

控室では、ステージ衣装に着替えて、緊張の面持ちでヘアセットしてもらってる卯月、
テーブルを見つめるように項垂れてピクリとも動かぬ未央、
そわそわと立ち尽くす凛、

ステージ裏では出演者達が円陣を組んで気合を入れている。
こーゆーステージ裏描写、アニマス、劇場版、シンデレラと作を重ねる毎に細かくなってるの面白いね。

そして、ついに開演。
最初の曲がおねシンなもんで、俺らがいつも見てるライブにしか見えないw

「は、始まっちゃいましたね。未央ちゃん」
「……。」
「…未央ちゃん?」
「未央? さっきから全然喋ってないけど、だいじょうぶ?」

どう見ても大丈夫ではない。
そして、スタッフから呼ばれる。
相変わらず呆けて固まっている未央を見て、凛は腹を括った表情で立ち上がり、未央の肩を叩く。

「行くよ!」
「……う、うん」
「卯月も行くよ!」
「ふぇっ? あっ、はいっ!」
「だいじょうぶ、本番は上手くいく!」

第2話では二人に引っ張り回されているだけの受け身だった凛が、ここへ来て二人を引っ張る展開か。
今ステージに立っているのは川島さんで、ステージ裏には茜と美穂に何か話している武内Pの姿が、

「よーし、じゃあ、行こっか!」
「「「はい!」」」

と、そこへ。

「みなさーん、どうですか? 元気ですか?!」
「出る時の掛け声は決まってますか?」
「か、掛け声ですか?」
「あった方がいいですよ」
「好きな食べ物とかどうです? 私なら、『ほかほかごはーん!』ですね!」

顔を見合わせる三人。
なるほど、さっきの武内Pは二人にこのフォローを頼んでいたのか。

「ちょ、チョコレート!」
「な、生ハムメロン!」
「フライドチキン!」

中の人ネタかw 卯月の中の人は生ハム好きで塩分の取り過ぎを心配されています。
どれにするかはじゃんけんで決めた模様。

「おっけぃ! じゃあ、楽しく、やろうね!」

表情がいい。
控室で不安そうにしてた時からここまでの目まぐるしく細やかな表情の変化がすごくいい。
とても丁寧に描かれていて最高だ。

「全員スタンバイOKです!」

ステージ下のポップアップに配置した三人、

「TOKIMEKIエスカレート」の前奏が流れ、カウントダウンが始まる。

「「「フライ、ド、チキン!!」」」

一気にステージへ打ち出され、宙を舞う三人。
客席を埋めるサイリウムの光…

言葉を失うぐらいの映像でした。緩急とか色々上手い。
ちゃんと着地を決めて踊り始めた三人をステージ裏のモニターで確認した茜と美穂はハイタッチ。
武内Pやスタッフもほっと胸をなでおろす。

そして、ステージシーン「TOKIMEKIエスカレート」。
あー、これ最高だわ。流石は三話、ちゃんと見せ場を持ってくるなぁ。
ステージ始まるまでの丁寧な表情描写でもうお腹いっぱいになってたのに、ステージはステージで、やっぱり嬉しい。
言うまでもなく、作画めっちゃいいし。

曲が終わり、ステージの方を見て頷き、更に客席の反応を窺がってから引っ込む武内P。
さりげないお仕事描写が渋いなぁ。

ステージの上では美嘉のMCパート。

「みんなー、ありがとねー! ところで今日、バックを務めてくれたくれたこの子達、まだ新人なんだけど、あたしが誘って、ステージに立ってくれたんだ」
「それじゃあ、感想でも聞いてみよっかな?」

急に振られてあたふたの三人、そして…

Ending

「全プログラム終了でーす」
「お疲れ様でしたー!」

そのままED曲およびエンドロールを重ねてきました。

「お疲れ様! 初めてにしては上出来じゃん。あたしの見込み通りって感じ?」
「ありがとうございます!」
「ありがとう、美嘉姉!」
「ありがとうございます」

止め絵エンディングじゃなく、普通にアニメーション続いてるんだけど、スタッフロールを「画面上の人物の顔を覆わないように」配置してるのが面白い。
作品によってはこーゆー場合、画面下2行分に横スクロールで流す事がありますが、それってひどく見辛いんですよね。
今回の場合、ちゃんと読めるように各画面で都度位置を調整し、プロデューサーの背中などに配置してる。

「お疲れ様でした」
「会場すごく盛り上がってましたね」
「堂々たる初ステージ、かしらね」
「次のライブも一緒に出られるといいですね」

演者さんから一言ずつもらって感動の三人、そして、武内Pも。

「お疲れ様でした」
「プロデューサーさん! あの、今日は…ステージに立たせてくださって、ありがとうございました!」
「…いいステージでした」

この後の卯月、凛、未央が抱き合って感想を語るとこ、凛があまり出さない声出してて嬉しい。

「今日はお疲れ様でした。この体験を、しっかり自分のものにしてください」
「「「はいっ!」」」

そして、部長から締めのお言葉。

「実に素晴らしいライブでした。スタッフ並びに出演者の皆様、今日の成功を胸に、また次のライブを目指しましょう!」

そこへ、シンデレラプロジェクトの他のメンバーも合流。

「ふふん、まぁ、今日の…」
「とーっても、キラキラしてたにぃ!」
「次のライブにでは出られないの?」
「今度はあたしも出して!」
「みくもステージに出たいにゃあー!」

みくにゃん、散々天丼で道化回しした上にオチまで担当するとは、今日一番働いたな!
そして、きれいにエンディングが終わり、その後がありました。

Cパート

空っぽの客席、解体中のステージ。

「これって、現実なのかな?」
「…夢みたいでしたね」
「…うん」

夢のようなステージでした。

感想

熱い展開でした。
失敗展開もあり得るかと言われてましたが、鬱展開にゃまだ早いか。
まぁ、初ステージこけてもどうと言う事は無いと思いますが、

普段うるさい未央が黙るだけでこんなにシリアスになるなんて、と言うのも面白かったし、
これまで受け身だった凛が一転して二人を引っ張る変化も見所でした。
表情がとても雄弁で、その描写に目を奪われました。

それと、何と言ってもトレーナーさん姉妹ね。
ゲームにおける次女(ベテラントレーナー)と四女(ルーキートレーナー)が登場したわけですが、両方とも中の人は藤村歩さん。
となると、「四姉妹全員が藤村歩さんなのかな?」と考えるのが当然ですが、それと同時に、「演じ分けの都合で間一人開けた次女と四女がアニメに採用されたのか?」等と深読みもしてしまうわけです。
その場合、三女のトレーナーさんはアニメには出て来ない可能性があるわけで、…それは困る。
ええ、私の好きなトレーナーさんは、マスターでもベテランでもルーキーでもない、無印のトレーナーさんですからね。

たとえ無印トレーナーさんがアニメに出ないとしても、とりあえずゲームの方でカードに声を付けて欲しいんですけど、如何でしょうか?