DS:ストーリー「日高愛」F1

だいぶ間が開いちゃったけど、「日高愛」2周目。
「Delicious Album」準拠と言う事で、1周目の様な「episode.?」と言う記述はヤメる。

Idol-Rank.F1「熱血ダメ候補生の挑戦!」

自分の熱意を伝えなきゃ、と意気込んで876プロを訪れた愛だったが、石川社長は「こういう子なのね」と味気ない反応。
そして、これまたアッサリと「いいでしょう、採用よ」。

で、同期の二人との顔合わせ。
愛のあまりの大声に、涼と絵理のみならず、まなみさんまでドン引き。
社長「さっきも思ったけど、すさまじい声ね…」

既に三度繰り返した顔合わせの挨拶の後、社長からまなみさんと共に残るように言われる。
そして、今後の方針について説明。
「残念ながら、正攻法で勝負して、あなたが勝ち残れる可能性はゼロに等しい」
「言い難いけれど…あなたのチカラは、他の子と比べて、あまりにも足りないの」
「レッスンなんかで、とても埋められる差じゃない」
「このままデビューしても、即引退に追い込まれるのは確実よ」
確かに、これは高木社長の口からは絶対に出て来ない言葉だよなぁ。

「でも、この不利を1発でひっくり返せる秘策がある。それは ― あなたの生い立ちを公表する事」
日高舞の娘と言うネームバリューを鑑みて合格ラインを下げて採用した、と明かす社長。
「今のところ、あなたの強みは、その親子関係だけなの。持ってる武器を最大限に活用しましょう」
極めて現実的な路線です。だが、愛は当然納得出来ない。
「…いやです。それだけは…いやですっ」
「お願いですっ、一度だけっ! 一度だけ、ただのあたしで頑張らせてください!」
「そうじゃないとあたし、自分のこと、もっと嫌いになっちゃいます!」
戸松さんのインタヴューでも、

最初から『きっと最後に戦うのはママなんだ』と思ってたんですよ

とあったけど、この辺りの台詞にも、愛が「日高舞の娘」と言うコンプレックスに立ち向かおうとする姿勢が見える。

と言うわけで、第一週。
攻略本によれば、テンションの自然減少量は週の後半に近づくにつれて大きくなるが、前の週に営業をしていないと更に減少量が増えてしまうとの事。
と言う事は、これまでやっていた様な先に営業を全て消化して、後からレッスン漬けにするのは間違いだね。
先にカンストまでレッスンしてしまった方が良さそうだ。
楽曲と衣装による調整で「Lv.2」に上がり、Vo,Da,Viの各レッスンを2回ずつやって「Lv.3」となる。
日曜日は絵理のステージを見に行ってテンションダウン。
最初の週末のプレゼントが「ひまわりの一輪挿し」なのは固定っぽいな。

引き続きレッスン漬けの第二週。
先週同様にVo,Da,Viの各レッスンを2回ずつやって「Lv.4」となる。
日曜日は涼のステージを見に行ってまたもテンションダウン。
プレゼントは「ファンレター」。…残念。

第三週、そろそろ営業の消化に移る。
4種類のサブ営業は、各レッスンを3回ずつ行えば全て湧くとの事。

F1-5:サブ営業「歌詞の勉強」

事務所の会議室に陣取って歌詞を勉強中の愛。
「あっ、絵理さん絵理さん!」
「ひぅ!」
「怖がらないでくださいよー」
やべぇ、なんか面白い。
慣用句の意味が分からずに絵理に教わる愛。

F1-6:サブ営業「CD制作」

絵理に手伝ってもらって、事務所のPCでCD制作をしてみる。
「焼くんですか?」
「そう、焼く」
「焼くと言う事は、つまりっ!『オーブンで、こんがりと!』」(←選択肢)

社長「絵理、ダメでしょ。しっかりこの子の手綱握ってなきゃ」
わざと外したら叱られました。

F1-7:サブ営業「グッズ販売」

CDショップの店先を借りてグッズ販売を行う事になった涼と愛。
駆け出しだけあって設営から何から全部自分達でやらなければならない。
敢えてダメっぽい方を選んだりはせずに、上手く手分けをしてやり遂げる事が出来た。

F1-8:サブ営業「買い出し」

客に出すお茶請けを買って来る様に言われて、涼と共にケーキ屋へお遣い。
1周目では確か「超レアチーズケーキ」を選んで失敗だった。「超ショートケーキ」もオチは想像がつくので、今回は「超ガトーショコラ」にしとこう。
店員に保冷剤をお願いすると、持ち歩きの時間を聞かれる。
「走れば5分ぐらいです!」
5分なら保冷剤は要らないだろ。と言うか、走るな。

必須コミュを消化してないせいか、社長から尻を叩くメールが着ていた。

F1-1:メイン営業「ファーストライブ」

30人ほど入ったライブハウスでファーストライブ。
始まったと思ったら、暗転してライブ後のシーンとなる。
練習したいのは分かるが、まなみさんの立場も考えてあげられるといいな。
未成年を預かっている以上、放っておいて帰るわけにもいかないだろう。

そして、タッチコミュの練習でしかないアクシデント。
「せーのっ、ほや~っ!!」「あん♪」

F1-2:メイン営業「アイドル研究」

舞さんのお話を伺います。…いつ見てもかわいいなぁ。

「どこまで自分に自信を持てるかが、一番大事」
1周目に聞いた時よりは納得出来る気もするが、それでも難しい事だよね。

「あれ聞くたびに、自分とママを比べちゃって、みじめな気分になる…」
なんにも考えて無さそうに見えるけど、この子も結構難儀だよね。

日曜日、絵理のステージを見に行って、またまたテンションダウン。…3週連続。
プレゼントは「悪魔のツノ」。…ええ、被りです。

第四週、あと少しで必須コミュは終わるけど、オーディションは来週でいいかな。

F1-3:メイン営業「バックダンサー」

日比谷公園の野外大音楽堂でバックダンサーのお仕事。
そう言えば、一週間ちょっと前に日比谷公園に行きましたよ。
野外大音楽堂は何かの収録やってて近付けなかったけど、

まなみさんに、アイドルアルティメイトを目指す決意を表明する愛。
そのためには、まずは歌いながら踊れるようにならないと…。
ダンスについて、まなみさんからアドバイスをもらう。

F1-4:メイン営業「歌のテスト収録」

ディレクターに「大声で叫び過ぎだ」と叱られたと言う愛。
中の人:戸松遥さんも「マイクに近過ぎる」と叱られるそうですよ。
「歌ってるうちに、どんどん心配になっちゃうんです」
「これでも歌い出した時は“ていねいに”って思ってるんですけど…」
「…こわい…です。だってあたし、歌、うまくないし…」
きっと春香さんもこんな風に苦しんだ時期があったんだろうな。
まなみさんの助力を得て無事にクリア。さぁ、いよいよオーディションだ!

社長からも催促のメールが来てるけど、最終的にトータル54週使わなきゃいけないんで、今週はレッスンで潰す。
響と貴音の両方に会うには、通算54週目を迎えなければならないのだ。
1エピソードで6週使わなければならない計算になる。

日曜日、涼のステージを見に行く。テンション変動は無し。
プレゼントは「クールサングラス」。…被りだね。

と言うわけで、第五週。このエピソードを終わらせます。

F1-9:オーディション

「こんなのに、飲まれるもんか~~っ! とっつげ~~~~きッ!!」
威勢がいいのは良いが、
「う、ううう…。まわりに、競争相手がこんなにたくさん……」
「あたし、ホントに上手くできるかなぁ…」
ダンスと歌、それぞれにはそこそこ出来るようになったものの、合わせてはやり切れた事が無いと言う。
それでも、まなみさんから励ましてもらって、気を取り直す。
「絶対勝ち抜いて、ママの名前に頼らないでアイドルするんだもんっ!」

不合格 : End「いつもの日々へ」

「あんなに頑張ったのに…」
ガン泣きする愛。

社長曰く、
「今日だけは泣かせてあげなさい」
「この世界、強くなる子はね。みんな悔しい思いをしたあと、這い上がる」
「身に染みる負けだけが…人を育てるの」

ひたすらガン泣きの愛。
「やっぱり、あたしダメなんだーーーっ! アイドルなんて出来るわけないんだー!」
「え、ちょ、ちょっと、愛? それは思い詰めすぎ…」
「もういいもんっ。あたし、あたし…かなわない夢なんて見ないもーーーんッ! うわーーーん!!」
「あっ、愛! どこ行くの!?」
「ついてこないでくださいーっ。うわ~~~~んっ」

家に帰った愛。
「あの…ママ、あたしね、アイドルやめたの。頑張ったんだけど、どうしても上手くいかなくて、それで…」
「いろんなこと試して、諦めて…その中で、本当に合うもの、見つけたらいいじゃない。私は別に、愛が元気でさえいれば、それでいいから」

テンション下がりきってるのに、これはこれでなんだかカワイイ愛。
まぁ、これはこれでいいんじゃないだろうか。(^^;

DS:ストーリー「日高愛」2周目開始

「DearlyStars」二周目を始めよう。
いや、二周目と言うか、見てないエンディングを補完する方向で。
全エピソードでオーディション前にセーブして、「不合格」ルートを先に追う流れにしたい。
未確認営業を拾うために攻略本「Delicious Album」を活用させて頂き、記述ブレを減らすべく、表現も極力この本に合わせるつもり。

尚、一周目と差異が無いであろう要素は飛ばして行く。
と言っても、愛はサンクスパネル1枚も貰えてないので、レッスン周りは飛ばせないんだけど…。

ストーリー「日高愛」プロローグ

と言う事で、日高愛から。
プロローグは「ALIVE」をアレンジしたBGMで、愛が『かつてのスーパーアイドル日高舞』を語る。
「でも……あたしだけは、その人のこと、あんまり好きじゃない。だって、その人は今…」

舞さん、お久し振りです。僕と付き合って下さい(違
「だって、偶然、愛の手帳、隅々まで見たら、そう書いてあったんだもん」
「偶然って…隅々って…勝手に見ないでよーっ!」
中村先生を彷彿とさせる奔放さだよなぁ。

「だって愛、歌もダンスも下手よね?」
「ハッキリ言わないでよー」
改めて聞くと、戸松遥さんって上手いな。
元気に声を張り上げてるだけじゃない『表情感』は前から気になっていたが、色々な人が絶賛する理由が分かった気がする。

で、オーディションに挑戦する愛。
審査員「あははは…。はい、9番、お疲れ様。また挑戦してね」
どこが悪かったのかと食い下がる愛に、「すべて」と答える審査員。ひでぇ…。

帰路、公園でガン泣きする愛に、春香さんが声をかけてくれる。
「い、今頃気づいた? さっきのテスト中、ずっと審査員席にいたんだけど。あはは…」
中村先生の出たがりぶりを1割でいいから春香さんにも分けてあげたい。
「あ、そうだ。もし小さいところで良かったら、知り合いの事務所、紹介しようか?」
そう言えば、春香さんと石川社長ってどーゆー御縁?

DSストーリーを一巡終えてのまとめ

現在の状況としては、とりあえず三人のストーリーをプレイして、エピローグ「それから…」まで一通り終えたので、少し間をおいてから未確認のエンドを拾っていこうかなぁと言うところ。
おっと、その前に、公式の「購入者アンケート」に答えておかなくちゃ。応募期間は11月22日(来週の日曜)までとなってます。自由入力欄1000文字じゃ書き切れないよ!

プレイ記録

で、感想なんだけど、

全く予想外に面白かった。
前評判や5月以降の各種インタヴューでは、PSPで低年齢方向に広がったユーザ層を更に下へ広げる意図の展開であるかのように匂わせていたので、単純に「低年齢向けの別ライン」と言う認識で居たのだけど、夏頃の時点で「本当に低年齢向けに十分なプロモーションしてんだろうか?」と疑問に思っていたら、実は、と言うか、やっぱりと言うか、これは全然低年齢向けじゃねーよ、と…。

ゲームシステムとしてもプレイヤーの視点としてもシリーズ従来作とは全く異なり、加えて田中ブンケイPと梶岡俊彦Dによる企画と言うコトで、坂上陽三Pが内容に関する言及をほとんどしていない事などから、最初は「本編とは別ライン」と言う印象が濃かったDearlyStarsだけど、途中から、これはれっきとした正当進化の延長線上なんだろうな、と見方が変わった。
ステージの外での足の引っ張り合いと言う生々しい部分まで描かれていたり、望まぬプロデュース方針に悩み苦しむ様が描かれていたり、765プロのプロデューサーが「マネージャーっぽい人」呼ばわりされていたり、折々でシリーズ従来作に対するアンチテーゼを示している様に思う。そして、恐らくこれらは、元々描くべき要素として認識されていながら、2nd Vision以前にはオミットされた要素なのではなかろうか?
現実としてアーケード版およびXbox360版のそれはバランス良く抽象化されていると思うし、あそこに「更なるリアリティを」と要素を単純に足し算しても良いものになるとは思えない。PSP版のストーリープロデュースですら、コミュとの矛盾などでストーリーパートに苦しい部分が見られるぐらいなので、2nd Vision以前に描かれなかった要素と言うのは、然るべく描かれなかったのだと思うし、DearlyStarsはアドベンチャーゲームと言うフォーマットに変えた事で描けたのだと思う。
あるいは、「更なるリアリティを」と言う渇望からアドベンチャーゲームを企画し、後付けのエクスキューズで「低年齢にも訴求」云々と言い出したのかも知れない。そう言った辺りが大変興味深く、もっと梶岡Dを知りたいのだが…。
ただ、何にしろ貪欲な消費者たるプレイヤーは進んだ道を戻る事は出来ない訳で、やがて登場する所謂「アイマス2」は、このDearlyStarsをも食らってアウフヘーベンした存在である事を願って止まない。

もちろん、「アイマス2」以外で単純な続編を出すとしても、それはそれとして美味しく頂くだろうけどね。

DS:ストーリー「それから…」

と言う訳で、三人一巡してストーリーモードに出現するエンディングエピソード「それから…」。

花火が打ちあがるシーンから始まる。場所は「アイドルアルティメイト前夜祭会場」。
すげー、花火大会並みの打ち上げっぷりだったぞ。(そりゃまぁ花火大会の使い回しですから、)

「男の子のアイドルとしてようやく認めてもらえた僕の…晴れの舞台!」
ほう、涼の視点なのか。
いやまぁそれはいいんだけど、普段着でパーティに参加すんなよ。せめて制服でも着て来い。

「最高に輝いて見せるぞぉ。僕のこれまでの、全てを賭けて!!」
「何パーティ会場でリキんでるのよ。恥ずかしいわね」
この声は、夢子さん?(ポポポ音だけど)

「どうしてここに?」
「私が居たら、悪い?」
その不貞腐れた表情がかわいいぜ。

「あ、何で驚いたのか分かった!さては、別のアイドル、こっそりナンパしようって企んでたでしょ!」
「えええええっ、そ、そんな事、思ってないよぉ」
「本当…? なら、いいんだけど」
このツン女、すっかり彼女気取りだ。重ね重ねかわいいぜ。

アイドルアルティメイトには出場権の無い夢子さんだが、所属事務所の社長の付き添いで来たと言う。
それはそれとして、夢子さんに「絶対優勝するぐらいの覚悟で」と発破をかけられる涼。
「もし負けたらどうなるか、分かってるでしょうね」
「どうなるの…?」
「私が予約しておいた祝勝パーティ用のレストランのキャンセル料、あなたに半分払ってもらうわ」
…気が早いなぁ。
つーか、愛されてるなぁ。軽く嫉妬するぜ。
「ええええっ、そんな手配、いつしたの~? それに、もし本当に優勝できたら、祝勝パーティは正式なのをやる気が…」
バッカ、そんなの二人っきりでに決まってんだろ!
空気読め。女に恥をかかせる気か。
「そんな形だけのパーティ、どうでもいいでしょ! 私がせっかく企画してあげたんだから、こっちに参加しなさいよ!」

まだ空気読めてない涼クン、夢子さん企画のパーティには誰を呼ぶのかと問う。
「そんなに呼べるわけないでしょ? せいぜい…あなたと私ぐらいよ」
顔を赤らめた夢子さんが殺人的にかわいい。
「じ、自腹なんだからしょうがないでしょ! 私はしみじみしてる方が好きなの!」
「でも、幾らなんでも二人だけなんて…」
お前はどこまで鈍いんだ。
「ほう、では僕は呼んでもらえないと言う事かな」
こ、この声は、武田さん?(やっぱりポポポ音だけど)
つ・ま・り、三角関係ですね! これは期待せざるを得ない。

「武田さん♪」
「そう、僕だ」
噴いた。

武田さんからも「スケールの大きいパフォーマンスを」と激励のお言葉を頂く。
夢子さんはめげずに武田さんへアピール続行。
「ふむ、その件なら検討中なのだが…じつは僕の番組自体、危機に陥っていてね」
な、なんだってー?!
「次の番組改編期を乗り切れるかどうか微妙なのだよ」
…世知辛いと言うか、極めて現実的な危機と言うか。
後番組の候補としてお色気番組が上がっていたり、視聴率稼ぎのためにモノマネのコーナーの企画案が身内から上げられたり、内憂外患に振り回されている模様。うへぇ、なんだかなぁ…。
それを聞き、「私も番組を守るために一緒に戦う」と改めて売り込む夢子さん。その強(したた)かさは嫌いじゃないぜ。
「ふむ、その申し出はありがたい。ところで…桜井君」
「はい!」
「君…ものまね、できる?」
「…は?」
「…いや、聞いてみただけ」
噴いた。
でも、夢子さん、泣いちゃいましたよ?
「ほんの冗談だったんだが…」

涼が飲み物を取りに行くと、絵理とぶつかる。
ここで少し言葉を交わし、絵理の視点にスイッチした。
「あの喋り方、すっかり…男の人」
…いや、もともと男の人なんですよ?

そして、久し振りに尾崎さんも登場。
「不思議だなって。デビュー前、誰ともしゃべれなかった私が、涼さんみたいな男の人とも、平気でおしゃべりできるように…」
亜美真美や伊織とも交流が続いているそうで何より。
「尾崎さんの言う通り。外の世界…楽しい事、いっぱいだった」

まぁ、それはいいんですけど、尾崎さん、あんまり絵理とイチャイチャしないで貰えます?
「コラー、そこのロン毛! センパイとイチャイチャするなーッ!!」
この声は、サイネリアじゃないか(いえ、もちろんポポポ音ですが)
そう言えばこっちも三角関係だったね。
「このアタシの目を盗んで、ヘブンモードなんて許さないんデスからッ!」
語尾の促音(小さい「つ」)がカタカナなのも気になるが、『ヘブンモード』ってやっぱ元ネタは『ヘブン状態』?

「で、ロン毛! アンタ、このアタシになにか言うコトがあんじゃない?」
絵理と尾崎の再会を助けた事を恩に着せるサイネリア。尾崎さんは素直に感謝を示すものの、
「これでもうさっさと帰ってね。あなたが居ると絵理の邪魔だから」
「お礼ならちゃんと言ったでしょ。はい鈴木さん、さようなら、お疲れ様」
相変わらず大人気無くサイネリアと言い合う尾崎さんでしたとさ。
お前ら二人とも、こんなところで騒いで絵理に恥をかかせるなっつーの!

絵理にはお構い無しでエキサイトする尾崎さんとサイネリアに、
「もしかして、ふたり…実は、仲良し?」
ふむ、その発想は無かったが、言われてみればそうとも取れる。
「わ、わたし、ちょっと向こう行ってるね!」
その場を逃げ出す絵理。
「あのふたり、なんだかんだ言って、いいコンビ…」
そうだね。尾崎さんだけだとちょっとアンバランスなので、鈴…サイネリアが居てくれると助かる。

「ああああっ、その肉、あたしが食べようと思ってたのにーっ!」
一番うっさい人キタコレ。
「あれ? あそこのテーブルで料理の取り合いしてるのは…」
取り合いって、(^^;

ここで愛の視点にスイッチする。
「ここの食べ物おいしーですから摘んでみてください♪」
いいから舞さんを出しなさい。
「そう言えば愛ちゃん、このところ…お母さんとは、どう?」
そうです。さっさと舞さんを出しなさい。
「ママとですか? えっと…別に、これまでと変わんない感じです!」
変わんないっつーと、仕事で蹴落とし合って梅干弁当ですか?

「でも、まさか愛ちゃん。ああ言うタイプの歌得意なんて、思わなかった」
そう言えば三瓶さんの「ALIVE」も良かったんだけど、流石に涼ソロ「ALIVE」M@sterVersionは出ないだろうなぁ。
「いろんな思い出がある分、あの歌、歌う時は、カーッと燃えられるんです! 『ALIVE』には、あたしの生まれてからの全部、詰まってますから」

そうこう言ってると会場の入り口の方で何やら騒ぎが。
「壁際から急いで離れてーっ! 危険かもしれないですから、早くっ!」
まなみさん? と言う事は…舞さんが会場乱入?
「御願い、手を貸して! みんなを避難させて~!」
「へ? 避難?」
いやいやいや、避難ってww 何事ですか、一体。
「来るの、間も無くここへ、あの人が!」
テロリストや怪獣じゃないんですから、

『―キュラキュラキュラキュラ…』
ちょwwおまwww いやいやいやいや、それ効果音おかしい。
豆タンクだの重戦車だのってのは比喩表現だろ。なんで履帯走行音なんだよ!
愛「これ、何の音???」
絵理「これ…、多分…無限軌道。つまり…キャタピラ?」
キャタピラー社の商標ですが、一般名詞化していると言う認識で良いと思います。
『―ドゴーン!!』
愛「ああああああ、壁に穴がっ?!」
絵理「なにか、突っ込んできた…! …戦車!?」
うわっ、最後のとこ、絵理の声が引っ繰り返って香奈様の素になっとるw
「き、来ちゃった。本当にやっちゃったぁ!」
ちょ、まなみさん、落ち着いてまずは状況説明を!
「今度ばかりは、流石に、冗談だと思ってたのにー!」

戦車から降りて来たのはもちろん、
「はろはろー、アイドルのみんな、ご機嫌よろしゅう♪」
…それ、どこから借りてきたんすか、舞さん。
「パーティ楽しんでる? 今日は主役でも、明日はみーんな私の引き立て役♪」
…頭が痛くなってきた。安易に舞さんを出せと言った俺が悪かった。謝るから、普通に登場させてくれ。

警備員1「出たー、日高舞だ!」
警備員2「だからあれほどマークしとけと言っただろ! 本当にやるんだ、この人は!」
…マークしてたら非武装の民間警備会社に戦車を止めれるんですか?

「輝け、ディフェンディング・チャンピオン! 大賞も特別賞も新人賞も、全部いただき!」
いやいやいや、あなた昨年のIU参加してないだろ。ディフェンディング・チャンピオンじゃねーよ!
「今後200年は君臨するつもりだから、よろぴこね♪」
…200年って、どう見ても化け物です。本当にありがとうございました。
「ママー! 何やってるのー?!」
「見れば分かるでしょ。宣戦布告よ♪」
わかんねーよ! 常識的に考えて単なるテロ行為だよ!
「パーティ、メチャメチャにするなんて酷いよーっ」
「そうです、舞さん。自重してください! 弁償費用はどうにでもなりますけど、頭下げてまわるの私なんですよ?」
「あら、まなみんは謝り上手だから、大丈夫♪」
よくこの人13年も主婦が勤まってたなぁ。

「オレたちの戦いは、まだまだ、はじまったばかりだゼ♪」
「なにー、そのどっかの漫画から持ってきたみたいなセリフー!」
それを見て呆れる絵理と涼に、
「横にいるふたりはお友達ね。フフッ、新しいターゲット、発見♪」
「さあ、私に挑戦してきなさい。若くてしなやかなケモノたち!」
「この永遠のマジカル・プリンセス舞が、身ぐるみ剥いで、おしおきよ♪」
なんか色々混ざってるー!
あー、ふたりとも、目を合わせちゃダメですよ。ここはスルーで、
「相手にしてないで行きましょう。絵理さん、涼さん」
それが賢明だと思います。

明日のアイドルアルティメイト本戦について語り合う三人。
「あたし負けません! 家にあるママのトロフィーの横に、あたしの優勝トロフィー、並べないと!」
「あたしも…負けない。尾崎さんに、もっと喜んで欲しいし、それに…もっと自分の世界、広げたいから」
「僕だって負けないよ! せっかく男の子デビューできたのに、ここで負けちゃったら情けないし、究極のイケメン目指す以上、カッコよく勝たないとね」

そして翌日。
「いこう、みんな!」「はい!」「うん!」
「輝く舞台が、僕を…」「わたしを…」「あたし達三人を…」『―呼んでいる!』

舞さんがオチ担当だと言う事は分かった。

DS:ストーリー「秋月涼」現時点での総括

例によって、A1ランク勝敗エンド、B2ランク(勝敗同じ)エンドを見終えての暫定的な感想を残しておく。

まず、前の二人とはだいぶ構成が違ったなぁ、と。
例えば、持ち歌。
愛は最後の最後、A1エピソードで「ALIVE」を獲得し、絵理は最後のひとつ前、B1エピソードで「プリコグ」を得たのに対し、涼の「Dazzling World」はC3エピソードで得た後、楽曲固定状態で3回のオーディション(3話のエピソード)に挑む事になる。まさに中堅クラスからトップアイドルとなるまでの短くない期間を代表曲として共に歩んだ、「秋月涼とそのファンが育む楽曲」と言う描かれ方に相応しい。
特に、A1エピソードのラスト、武田さんの番組でのステージシーンの描写は、時を重ね、様々な経験を経る事で、長く歌い続けた楽曲に様々な想いが込められ、楽曲のニュアンスが広がってゆく様を描いている様にも読む事ができる。何年も特定のシンガーの成長を見守った経験がある人ならば、きっと覚えのある感慨を味わったのではなかろうか。

A1ランク勝利エンド(つまり全勝エンド、俗に言う「True End」、攻略本では「Good End」)が、「続き」が描き難いであろう、全てが理想的に進んで完結してしまった風な話になっている点も興味深い。一方で、A1ランク敗北エンド「いつか本当の姿に…」であれば、矛盾無くこれまでの延長線上の物語が描けるため、(夢子さんとラブラブチュッチュを主目的とせずに)涼の話を書きたい人は、勝利エンドではなく敗北エンドを選ぶのではないかと思う。

それはそれとして、B2ランク(勝敗同じ)エンド「こんにちは、私の夢!」の後味の悪さが半端無い。
いや、これも本当なら受け手の気の持ち様で何とでも消化出来る体裁なのだろうが、個人的には、自分のアイデンティティーをファンに見出して自分の気持ちを処理してしまった涼に、身悶えするほどにやりきれない気持ちが募る。
加えて、まなみさんの言った事も概ね正論なだけに、この気持ちを何処へぶつければ!…と。そう、絵理の時と違って「こいつがこんなだから」と怒りをぶつけられるスケープゴートが居ないのだ。全ては結果であり、誰にもその責めを負わせる事など出来ない。(敢えて言えば社長がアレなんだが、)

なんか色々と抉られたんだが

取り繕っても仕方ないので率直に言おう。
90年代に望まぬアイドル路線を強いられた女性声優達を思わずにはいられない。

与えられたその方向性をすんなり受け入れる事が出来て、かつ、それが成功した人はまだいい。
だが、プロデュースの方向性が十人一色似たようなものばかりになるのに対して、その素材にされる人間は、皆が皆、同じ感性や適性を持っているわけではない。
その方針を拒めずに苦しみながら受け入れた人達がいて、その方針を拒んで葛藤した人達がいた。
従った人達が必ずしも成功してその道に生き残れたわけではないし、拒む事で自分の色を出して生き残った人達もいる。
ただひとつ確かなのは、誰に強いられてどの様な賭けをしても、その結果についてプロデューサーもファンも責任を取ってはくれないと言う事。例えそれが、多くのファンが望んだ方向性であったとしても、だ。

涼、君は自分の想いを殺してそれを受け入れたんだね。
俺達が勝手な願望を投影し、御し易い愚かな消費者たる事に甘んじたばかりに、君は、その幻想に人生を捧げる事を「喜び」と感じるまでに、自らを洗脳してしまったのか。
それでも、消費者は飽き易く気紛れなものなんだ。君が自らを表現する事を諦め、幻想に全てを捧げたとしても、その幻想の主達は、幻想が続く事、続ける事を保障しない。いずれは勝手な理由を付けて梯子を外し、他の子にまた別の幻想を被せるだろう。
君はその時、自らの表現を、自らの人生を取り戻せるのだろうか?

「私の全てを、ファンのみんなに捧げる事にします♪」と言う台詞が一番残酷で、錆びた刃物を付き立てられた様なショックを受けた。一瞬目の前が暗くなって、口の中が乾いた。その後にも、涼自身は納得して仕事を楽しんでるから、だからこれでも良かったんだ、と言う意味合いの描写、エクスキューズが並ぶもんだから、感極まって泣きそうになった。

…また感情のままに書き殴ってしまった。後日、頭が冷えたら書き直す。

周辺人物の描写がそこはかとなく深い

深く描かれていない人も居るので一概には言えないのだが、例えば涼のストーリーにおいては、武田さんやまなみさんが、涼を一人前の人間と見なして向き合ってくれていて、上っ面だけのキャラクターではない描き方に好感が持てた。
自分がラノベを読まなくなった理由のひとつが、一人称主人公以外の人物描画がやたらと薄っぺらな作品が増え、対人関係の未熟な作者が現実感の薄い脳内キャラクターを捏ね繰り回す印象が濃くなり、その子供臭に嫌気が刺したからなのだが(註:過去のラノベブームの時の話。今のは読んでないから知らない)、やはり作中の大人は大人として作られていないと面白くない。

B2エピソードでまなみさんが語った職業観なんてのは、身近なところに転がっていて、尚且つ、答えの無い問題だ。
たぶん転職のハードルが昔より下がったからなのだろうけど、「自分はこの仕事に向かない」と追い詰められて職を辞したものの、別の職を経て思いが強まり、また戻って来たと言う話は割りとある。その人が最初に「辞めた」時に、俺だって何の才能も無く、向いてるとも言い難いけど、まだ諦めが付かないから噛り付いて踏み止まってるだけだ、と思ったのを覚えている。そして、俺もいずれは彼のように諦める日が来るのだろうか、とも…。
届かぬ夢であっても追い続けるべき、なんて無責任な事は、間違っても言えやしない。

やっぱり、正解なんて無いんだよ。
自分の答えが見つかるまで続けるしかないんだ。
尾崎さんも、夢子さんも、諦めが良過ぎるのが歯痒い。